大比良瑞希がAWAでルーツとなったプレイリストを公開。「音楽ストリーミングがあるからこそ、CDを買うことは昔よりも心の残り方が濃いものになる」

大比良瑞希(おおひらみずき)がAWAで選曲したプレイリスト『Bitter & Sweetな名曲たち』を公開した。

大比良瑞希は、東京を拠点に活動するシンガーソングライター。2015年にミニアルバム「LIP NOISE」のリリースでソロ活動を本格的にスタートさせ、2016年に1stアルバム「TRUE ROMANCE」をリリースした。2017年には「Real Love」「アロエの花」「見えない糸 ~Never Be The Lonely One~」のシングル3曲を配信限定でリリースし、2018年にはそれぞれのリミックスバージョンを、STUTS、tofubeats、高橋海(LUCKY TAPES)が担当し、こちらも3作連続で配信リリースして話題となった。そして、ついにこのオリジナル&リミックスの計6曲を1枚に収録したEP「unify」が9月5日にリリースされる。そんな話題が絶えない、大比良瑞希にAWAでプレイリストを作ってもらい、EP「unify」をリリースする経緯や音楽ストリーミング、セレクトしたプレイリストについてなどの話を聞いた。

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ー 大比良瑞希はEP「unify」では、トレードマークだった金髪が暗くなっていたが、これには深い理由はあるのか。
 

「みんなに失恋でもしたの?って聞かれました(笑)。2年くらい金髪にしてた理由は、音楽も含めて埋もれたくなかった心境の延長かもしれないです。アコースティックギターで弾き語りの女の子ってたくさんいるから、突っ張ってる時期だったのかもしれません(笑)。でも、今は飾らずにありのままで勝負したいって思うようになりました。私の音楽は、私にしか鳴らせない音楽だなって、やっと思えるようになってきたというか。あと、金髪のままでいるとファッションっぽい色が付きすぎちゃうような気がして。ファッションとしての音楽も好きだけど、自分が作る音楽はそうじゃないものでありたいなと。それで9月にリリースするEP『unify』では、ミュージシャンとしての大比良瑞希を見せたかったので、極限までナチュラルな状態にしてアー写を撮ってもらいました。けど、単純に金髪に飽きたっていうのも正直ありますね(笑)」

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ー なるほど(笑)。そもそも、2017年に配信限定でリリースした「Real Love」「アロエの花」「見えない糸 ~Never Be The Lonely One~」のシングル3曲を、STUTS、tofubeats、高橋海(LUCKY TAPES)の3人にそれぞれリミックスしてもらった経緯はなんだったのか。

 

「2015年から大比良瑞希で活動し始めて、『LIP NOISE』っていうミニアルバムのCDを会場限定で発売したんです。当時、そのアルバムを全国流通するつもりはなくて。それのリリパを2015年3月に渋谷7th FLOORでやったんですけど、そこにtofubeatsさんのマネージャーさんが来てくださっていたようで、CDも買ってくれたみたいで。そこから、tofubeatsさんの「すてきなメゾン feat.玉城ティナ」にコーラスで使ってくださったり、COMPUTER MAGIC(コンピューター・マジック)のダンジーちゃんが来日したときのオープニングアクトをtofubeatsさん×大比良瑞希でコラボライブしたり、年に1回ペースで何かしら一緒にやらせて頂く機会がありました。そんな経緯もあって、リミックスを最初に頼むならtofubeatsさんだなって思ってました。tofuさんの普遍性のある耳馴染みの良いサウンドに『アロエの花』は合うなって思って、お願いしました」

「STUTSさんと知り合うきっかけは、Alfred Beach Sandal(アルフレッド・ビーチ・サンダル)の北里さんと『音泉温楽 2016』っていうフェスで、ご一緒する機会があったんです。その帰りの新幹線がたまたま同じで、お互いソロ同士ってことで盛り上がって。そこでSTUTSさんとふたりでABS+STUTSを始めるって言ってて、『Quiet Blue』っていう曲のコーラス依頼を頂きました。それを3人でレコーディングしたとき、初めてSTUTSさんとお会いしたんです。そこで改めてビートのかっこ良さに感動してリミックスをお願いしましたね」

「LUCKY TAPESの高橋海くんは、コーラス&ギターのサポートメンバーとして2年くらい一緒に活動していた時期があって。海くんの作るサウンドもリミックスも好きで、今はLUCKYの活動はしていないのですが、そんな今だからこそ何かコラボレーションできないかなぁとはずっと思っていて、この機会にお願いしました。お陰様で、本当に素晴らしい3曲になって帰ってきて、リミックスのやり取りほど贅沢で楽しいイベントはないなと思いました(笑)」

ー オリジナルとリミックスの計6曲はすでに配信リリースをしているが、なぜこのタイミングで1枚のCDとしてリリースする経緯はなんだったのか。

 

「デジタル配信だけで終わらすのは勿体ないって思ってたんです。CDはアルバム『TRUE ROMANCE』以来出してなくて、2年経っちゃったんですよ。だから、CDをやっと手に持てる感動は大きいです。正直、デジタルで全部出ている音源が、今の時代にどう売れるか分からないけど、CDを棚に並べて、10年後とかも色褪せることなく聴いてほしいです。どちらにせよ、毎月シングルをデジタル配信リリースしたことは、今の時代に合ったやり方ができたなって思ってます。毎月ニュースを出せるのってすごい嬉しいし、発信する内容もそれなりに濃かったから。それって今の時代だからこそできたことじゃないですか。みんなのリアクションも分かりやすくて。ここにきて、みんなが知っている曲をCDにするのって、どのくらい反応があるのかドキドキしますけど、今だからこそ気に入った曲をCDで持ちたいって思ってくれたら本当に嬉しいです」

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ー 大比良瑞希にとってのCDと音楽ストリーミングでの音楽を聴くときの違いを教えてもらった。

 

「わたし自身、毎月10枚ジャケ買いすることをやってたんですけど、もうやらなくなっちゃって。今は、音楽ストリーミングで見つけることが増えましたね。けど、音楽ストリーミングがあるからこそ、CDを買うことは昔よりも心の残り方が濃いものになるのかなって。わたしにとってCDで音楽を聴くときと、音楽ストリーミングで音楽を聴くときは用途が違う。CDで聴くときは頭から1曲ずつ丁寧に聴くことでそのアーティストを堪能できるし音楽ストリーミングで聴くときはプレイリストによって新たな発見もどんどん出来るし、気分に合わせやすいのもある。プレイリストで1曲ずつ、アーティスト単位で聴かないのが音楽ストリーミングの良さかなって思います」

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ー AWAでプレイリスト『Bitter & Sweetな名曲たち』を作ってもらったが、これはどのように選曲したのか。

 

「わたし、あまりハイテンションな曲が好きじゃないんですよね(笑)。自然体にあがれる曲が好きで。アレンジや歌い方を含めて暗闇がある中でのロマンスの明るさっていうか。アレンジの隙間にザラつきがあって、低体温な曲。自分の中でそういう曲をAWAでセレクトしました。特に好きなのが4曲目に入れた、Feist(ファイスト)の『Secret Heart』。彼女は『1234』って曲が有名で、この『Secret Heart』って曲はカバーなんですけど、これのトロントでやってるライブ映像が人生で1番好きなライブ映像なんです。あとは、ギターの弾き方で影響を受けた、Lianne La Havas(リアン・ラ・ハヴァス)の『Unstoppable』と『Au Cinema』を入れたんですけど、彼女はエレキギターだけど、アコースティックギター寄りの独特なソウルっぽい弾き方で。ちょっとジャズっぽさが入ってるけど、メロディーがポップなんですよ。爪で弾くような弾き方とか、影響を受けましたね。プレイリストって好きな曲を入れちゃうと、自分の曲を入れそびれますね(笑)。流れとかもかなり意識して選曲したので楽しんでもらえると嬉しいです」

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今まで大比良瑞希のルーツを知ることができるプレイリストはなかったので、この機会にぜひチェックしてみてほしい。


Links

オフィシャルサイト:http://ohiramizuki.com/index.html/

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Credits

Text:Toru Miyamoto

Photo:Toru Miyamoto