声優・近藤孝行&小野大輔によるテクノロジック・ヴォーカルユニット、TRD(トラッド)。
前作の1stミニアルバム「TRAD」に続き、2021年11月4日に1stシングル「Strangers」が配信開始となった。これまで積み重ねてきたものを活かし、その先にある最高の歌を届ける二人の想いや、音楽の楽しみ方も変わってきた今だからこそ思うことを語ってもらった。
いろいろなところでお話しされているかと思いますが、改めてTRDの結成理由などお話しいただけますでしょうか。
近藤:元々二人で活動していて、一度は一区切りついたということで活動は終えていたんですが、まだまだ自分達にはやれることがあるなとどこかで思っていたんです。そんな折にポニーキャニオンからお声がけいただきまして、ありがたいことだからぜひやりたいねと小野くんと話し合っていました。新型コロナウイルス感染症の影響でホームステイしていた時期なんですけど…。
小野:ステイホーム、ステイホーム(小声)。
近藤:え、なんて言ってた?(笑)
小野:ホームステイって言ってたよ(笑)。誰の家になんだよ(笑)。
一同:(笑)。
お二人をいざ目の前にするとすごく緊張していたのでほぐれました、ありがとうございます(笑)。
近藤:すみませんすみません(笑)。ステイホーム中だったんですよ、世の中は。この先どう進んでいくのかわからない状況だけど、やっていこうって気持ちを強く、まずは飛び込んでみようと。それがきっかけでした。
小野:本当に願ってもないオファーだなと思います。近藤くんと音楽活動をしていく中で、いろんなことを発見して、いろんな作品を作って、ある意味完全燃焼していたんですよ。でも、何かまだできることはあるかもしれないという小さい火種はあったんです。だからそこでお声がけいただいたっていうのは奇跡だったなと。この話はよくするんですけど、役者、僕らは声優ですけども、役者って役がないと生きられないんですよ。作品があって役があって、「この役をお願いします」って言っていただかないと参加できない、物が作れないんです。だからそういう意味では僕らがいくらやりたいと言ったとしても、音楽活動ってやれないと思うんですよ。そんな中で、この時期に、このタイミングでお声がけしていただいたのは、繰り返しになってしまいますが本当に奇跡なんですよ。
そんなTRDの1stシングル「Strangers」はどんな楽曲になりましたか?
近藤:秋に合うというか、秋の夜長に聴いていただくのもいいですし、散歩しながらでもいいですね。風を感じるような軽やかで爽やかな曲です。TRDのアルバムの中に収録された5曲ともまた違った新しい色、TRDに新しい風を吹き込んだと思っています。
小野:TVアニメ『吸血鬼すぐ死ぬ』のエンディングテーマなんですけど、世界観に寄り添った楽曲にするのかなと思ったんですが、曲調が本当に爽やかで優しくて。あと一つ言えるのは未来に繋がっていく、希望に溢れたポジティブな楽曲だなと思いました。あんなに破天荒なギャグアニメのエンディングがこれなんだと意外でしたね。作詞が畑亜貴さんなんですが、詞の世界観が僕らTRDが歩んできた道でもあるし、ほんとに見事な詞だなと感激しました。あれだけ荒唐無稽なギャグアニメの中にも人と人との絆も描かれていますし、作中にある真のテーマ、ギャグアニメの中では直接的に表現されていないようなものを、エンディングで総括して皆さんにお届けできるような楽曲になっているんじゃないかなと思います。
イントロはTech Houseで始まり、ヴァースではJAZZに、そしてコーラスは楽しくラテンハウスへとK-POPをベースにくるくると表情を変える賑やかな楽曲で聴いていてとても楽しかったです!
近藤:僕はヒッポホップが好きで、合わせてジャズも好きで、しかもジャジーでラップというのが死ぬほど好きなんです。こちらからリクエストしたわけではないんですが、こんな爽快感溢れる曲なのにジャジーなパートもあるっていうのは、わかっているな、わかられているなと嬉しかったですね。今までの活動は自分たちでプロデュースしていたので、曲調も自分たちでリクエストさせていただいたり、詞も自分たちで書いたりと自主制作ユニットくらいの勢いだったんですけど、今回は全てを委ねてみようとスタートしたんです。いただいた楽曲・詞が本当に毎回新鮮で、どの曲にも異論がなくて全部歌ってみたいし、全部みなさん受け入れてくれるんじゃないかと思う曲ばかりです。
お二人はそれぞれ歌う時の工夫などはありますか?
近藤:僕は高音パートを担当しているんですけど、責任を持って勢いというか、物語でいうところのクライマックスというか、ちゃんと担おうとこの曲は意識していました。逆に言うとジャジーなところや大人の色気みたいな余裕感や低音は、小野くんに任せておけば大丈夫だと信じているので。バチっと決めてくれました。
小野:Bメロの転調してからのジャジーな感じは、もっとニュアンスを入れてもっと雰囲気重視で歌っていたんですよ最初は。僕の中で発見があったのは、そういう曲だからこそしっかりとリズムとかアクセント入れないと楽曲として成立しないなって。意識してたところってBメロの「いつか終わる? 違うね」の「わ」と「が」にしっかりアクセントを当てる、なんかフワッとしっとり歌いたくなるんだけど、そこはむしろ楽曲に寄り添う、自分の声云々の前に。そういうところを意識していました。自分の声を聞かせようと、声優なのでどうしてもそういう想いというか、エゴが出てきちゃうかと思うんですが、そういうのは極力抜くことが大切だなと。それが顕著に出るのはサビの下ハモですね。すごく下をいってるなとわかると思うんですが、そこは本当に引き算なんですよね。近藤くんのハイトーンが突き抜けるのはもう信頼、絶対にやってくれる、表現してくれると思っているので、ここは下を支えようっていう気持ちでやっていました。
信頼し合っているからこそ生まれるサビの気持ちよさだったんですね。
MVも拝見させていただきましたが、お二人のかっこよさが前面に出ていて尊すぎました。どういったコンセプトで制作されたのでしょうか?
小野:MVも監督の曲を聴いた時のインスピレーション、そこからの発想、構成、演出に全てを委ねました。僕ら何も言ってないよね。
近藤:撮影場所もプロデューサーさんの肝煎の場所を提供してくださって。本当に委ねた結果のMVなんです。
小野:衣装もそうなんですけど、役者なので逆説的に自分たちがやってない役の衣装を着たいって言わないんですよ。作品のタイアップ、作品の楽曲なので、僕がロナルド、近藤くんがドラルクのイメージに少し寄せた衣装を着てるんですよね。そういうところは僕ら発信じゃできないことなので、発見でしたね。かっこいいじゃんって。だから僕らは本当に何も言ってないです(笑)。
近藤:聞きたいんですけど、どの辺が尊かったですか?
僕が好きだなと思ったシーンは電話ボックスのところで、ずるいなーと思いました。サビの高い場所でのドローンの撮影も良かったですし、料理をしているシーンとかで日常的な男性の優しさみたいなところが見えつつも、アダルトな一面も見れるっていうのはすごくよかったです。撮影時の裏話などあればお聞きしたいのですが、ありますか?
近藤:これ聞いた後にいうのもね…。
小野:電話のシーンは二人で設定というか役柄を考えて。二人の、まぁ、絆?友情?みたいなところを全面に押し出してお芝居してみようか、という話をした気がします!どうでしょう、近藤さん。
近藤:うろ覚えだな(笑)。そうですね、電話ボックスの前でなんかやってください自由演技してくださいって言われまして。
小野:酷い指示だな、丸投げじゃん(笑)。
近藤:ひどいって言っちゃってんじゃん(笑)。どうするってなった時に、相談する前に彼が頑なに「ここはロサンゼルスである!」っていうキャラクターを作っていて。
小野:カリフォルニアね!間違えないで、カリフォルニアだから!
近藤:すみません、カリフォルニアね。頑なにカリフォルニアだって言ってるんですよ。そこで、僕らの共通の友達に電話をかけてるんです。それで僕は「違うぞ、貸せ」って言って「ここは千葉の富津だぞ」って言ってたんですけど「違うよカリフォルニアだよ」って言われる。実はあれ、コントが繰り広げられていたんです。そこが尊すぎると言われるとは思わなかったですね、なんかすみません(笑)。
その掛け合いが聞こえていたら違ったかもしれません(笑)。
小野:つまり僕が最初に言ってたことは嘘になりますね。友情とか絆とかは(笑)。でも、二人で多くのことを積み重ねてきてるから、何を言うかは決める必要ないんです。設定だけ決めれば良い。共通の友達に電話をかけて、僕はAを推している、近藤くんは違うよBだよって言う。この構成ができたら、もうあとはアドリブでいける。何回でもいけるんですよ「カリフォルニアだよ」「違う、富津だよ」「カリフォルニアだって」「富津だよ」。これ無限です(笑)。
無限ループ(笑)。
小野:そうなんですよ、それをずっとやってたらOKが出ました。よかったOK出たよと。そして、結構長いことやったけどあんまり使われてないっていう。
近藤:そうだね(笑)。
あのシーンはファンのみなさん喜ぶでしょうし、この話を聞くとさらに楽しめるので、一度で二度美味しいと思います!
以前AWAで「心を揺さぶられる曲」というテーマでプレイリストを作っていただきましたが、特に思い入れのある曲などはありますでしょうか。
近藤:坂本真綾さんの「奇跡の海」ですかね。知り合った時はお互い10代で、彼女が収録現場に制服姿とかで来てたんですよ。それから数年後に歌手デビューするって聞いて。その頃はまだ声優さんが歌手デビューするってあんまりなかったので、あの真綾ちゃんが曲をだしたんだって驚いて聴いたのが「プラチナ」だったんです。もう、ほんとに衝撃を受けちゃって、こんな透明感のある声でこんなにうまいのってびっくりしちゃって、信じてなかったですね(笑)。喉からCD音源ってよく言うじゃないですか、ライブにも行かせてもらったことがあるんですけど、この人のことを言うんだって思いましたね。そこから真綾ちゃんの曲をいろいろとディグってこの曲にたどり着いたんですが、民族音楽も好きだったのもあって、めちゃくちゃ心が揺さぶられたんです。そんな体験もあって、僕の中でこの人は声優アーティストで一番だって決めたんですよね。みんな知ってるとは思うんですが、改めて聴いて欲しいですね。
小野:僕は羽多野渉くんの「はじまりの日に」ですかね。羽多野くんは声優として後輩でもあり、一緒に仕事をする大事な仲間でもあります。僕は羽多野くんが好きです。変な意味ではありませんよ!
近藤:うざいなあ(笑)。僕も好きです!
お二人の愛が深いですね(笑)。
小野:羽多野くんがアーティストデビューするにあたって、先んじてソロで歌のお仕事をさせていただいていたこともあり、色々と相談を受けていました。音楽に携わる上で本当にいろいろな話をしたんです。「はじまりの日に」は、まさしくはじまりの曲、羽多野くんのデビュー曲なんですけど、聴くと無条件に泣けます。いろんな思い出が詰まってますし、ライブでも大切なタイミングで歌う曲。「I'm a Voice Actor」と迷いました。こちらの曲は声優である自分というもののあり方を歌っている曲で、すごくシンパシーを感じるんです。僕と同じ考え方をしているんだなと。年下だし後輩なんですけど、音楽も生き方を含めて、同じ魂を持ってる人だなと思っています。本当にいい曲なのでどちらも聴いて欲しいですね。
どちらもお二人にとって素敵なエピソードがある楽曲なんですね。改めて聴いてみたいと思います!お二人は最近心を揺さぶられた時はありますか?
近藤:僕ウサギちゃんを飼っているんですけど、ウサギちゃんって普段は鳴かないんですけど一度だけ鳴き声を聞いたことがあって。何がどうなったのか未だにわからないんですけど、あの時ペットフェンスの間に足が挟まっちゃってて、幸い何事もなかったんですけど。その時の僕の狼狽具合というか、念のため病院に連れて行って結果を聞くまでの間生きた心地がしなくて。ペットは家族だって言いますけど、本当にそうだなと思います。彼女から教わることはいろいろありますね。あのウサギちゃんの助けを求める鳴き声は未だに耳から消えないですし、今後絶対にこんな思いはさせないと心に誓った出来事でした。楽しい話での心を揺さぶられたとかではないんですけど、動物から教わることは多いですね。
小野:僕は某スタジオにいるミスターという犬に心を揺さぶられましたね。
近藤:ミスター!
ミスターはどんなワンちゃんなんですか?
小野:ミスターは食いしん坊です。よく食べます。おやつは一日に何gって決まってるんです。
近藤:かわいい。
小野:ただ、僕用のおやつがストックされているので、小野さんが来たらおやつをあげてもいいって特別ルールがあります。
近藤:えぇ!?
小野:僕が買ったおやつだから!だから、行ったらミスターがすごい寄って来るんですよ。おやつマシーンが来たなと。「小野さんおはようございます、じゃあこれ今日の分のおやつです」ってもらって、ミスターに「待て。お座り。」って言うんですけど、その後にもう一度待てって言って二回目のお座りはできないんですよ、待ち遠しすぎて(笑)。それからちょっとずつあげるんですけど、ほんとにもうすんごい可愛いんですよ。めちゃくちゃ懐いてくれてるし。
犬ってやっぱり可愛いですよね。
小野:と思ってたら、食べ終わった後は完全無視なんです。だからすごい揺さぶられてます、ミスターに。
近藤:ほんと動物に好かれないよね、結構そういう話聞く。
一同:(笑)。
小野:ミスターは男の中では僕に一番懐いてるって言ってたけどなぁ。でも一番ミスターが好きなのは、くじらちゃんとかないみかちゃんらしい。
近藤:ちゃん付けで呼んじゃいけないでしょ。
小野:くじらちゃんとかないみかちゃんもおやつくれるらしい(笑)。
近藤:ちゃん付けダメだってば(笑)。というかミスターのその順位付けはおやつくれる順だね。
小野:んー、そうかもしれません。
動物との触れ合いはいつでも癒されますね(笑)。
TRD初のライブ「TRD Special Live2021 -TRAD-」は、どんなライブになりそうでしょうか。
近藤:背伸びしないというか、僕らは今43ですが、43の僕らが現時点でできる最高のパフォーマンス、ありのままを出し切りたいと思っています。どう写るかはわからないけど、それを皆さんに見てもらって楽しんでもらえたらなと。例えば、ダンスボーカルユニットって若いうちしかできないでしょというイメージがあるかもしれないけど、今の僕たちでできることを見せるよって。
小野:近藤くんの言う通り、簡単に言えば全身全霊、全弾発射です。だって、曲がまだそんなにたくさんないから(笑)。でも、逆に言うと一曲入魂、魂を込められるのでいいと思ってます。一曲ずつ大切に歌いたいですね。
音楽の楽しみ方もCDだけでなくサブスクへと変化・進化してきているのかなと思います。どちらかが良くてどちらかが悪いというものではなく、それぞれの良さや楽しみ方があると思うのですが、お二人は定額制音楽ストリーミングサービス(サブスク)をどうお考えですか?
近藤:サブスクはとにかく便利だなと思います、手軽だし便利だし。書籍でも紙と電子がありますが、紙媒体も買うし電子書籍も買います。それぞれの良さがあって、紙で読みたいときもあれば電子で読みたいときもある。音楽も同じで、その時々の気分でCD聴きたい、レコードで聴きたいという時もある。楽しみ方の選択肢が増えたなと思っています。
CDを買うとなると、興味があってお金を払ってと少しハードルがありますが、サブスクならたまたま何かのきっかけで新しい音楽と出会うというのもありますよね。どんな人にTRDのことを知って欲しいでしょうか。
近藤:僕たちのことを知らない人に僕たちの楽曲が響くと嬉しいですね。今まで応援してくれている方にももちろん届いて欲しいですけど、全く興味がなかった人が聴いてくれるというのは素敵ですよね。おすすめで流れてきた曲を買うってことはよくあるので、そういう現象が起きたらいいなと。
小野:サブスクによって様々な音楽に触れる機会があるので、いいことしかないなと思います。昔の曲も聴けますしね。僕は車でカーラジオをよくかけるんですけど、FMから流れてきていいなと思った楽曲をサブスクでじっくり聴くという流れがあって。そういう聴き方っていいじゃないですか。街中や店内で流れてた曲を検索して、曲を知って、サブスクで聴く。すごいスムーズなんですよね!より感覚的に手軽に良い音楽に触れられる、本当にいいことしかないなと思います。もちろん僕らの楽曲も含めて、CDを買って、プレイヤーに入れて、じっくり聴いていただくのもすごく嬉しいです。ストリーミングの良さって、生活に寄り添ってるところなんですよ、ながらで聴ける。移動中、歩きながら、車に乗りながら、そういった楽しみ方ができるのは一番の魅力、素敵ですよね。
近藤:このご時世に寄り添ってるなと思います。プレイリストを作っていた時に家でフェスをやろうみたいな記事を読んで、こういう楽しみ方もあるんだなって。AWAはヒップホップの楽曲が豊富なのも嬉しいですね。
これまで積み重ねてきたものを捨てるのではなく、活かしながら新しいものを作っていくのがTRDで掲げていることですが、今後はどんな道を歩んでいきたいですか?
近藤:僕は「Strangers」の歌詞にあるような活動をしていきたいです。一緒なら大丈夫、楽しいでしょって。想像してたようなことばかりじゃ面白くないし、次何が起こるかわからないのが面白い。それを楽しみにしながらやっていきたいです。次何が起こるんだろう、ワクワクしながら待ってます。そこに対してベストを尽くす心持ちです。
小野:とにかく歌を歌い続けたいです。何が起こるかわからないけど、いいことばっかり起こってます。あんまり悲観的に考えてもしょうがなくて、不安に思うこともあるんだけど、そんな状態ではいいものは生まれない、希望がある未来に進めないと思います。ポジティブに前に進みたい、歌を歌い続けたいと思います。やってみたいこととしては、今までやったことのないような楽曲、悲恋を描くようなバラードとか、ガッツリ全体的にハーモニーを奏でたものだったり、アイディアは色々あって。もしまた歌っていいよという機会があったら、みんなと一緒に話し合って作っていきたいなと思っています。
ポジティブに前に進む、あまり不安に思わないというのはなかなか難しい時もあるんですけど、これから起こる困難も楽しめるような気持ちでいるためのコツなどはありますでしょうか。
近藤:答えになるかわからないんですけど、脳科学的にも人間の脳って7割ネガティブなことを考えていると言われている中で、ポジティブシンキングって脳の構造上難しいことなんですよ。だからこそ歌やエンタメは、ポジティブになるためにあるものじゃないかと思っていて。「Strangers」のような、危険な方が燃える、しんどいこともあるかもしれないけどそれすらもポジティブに捉えて前に進む、これってメッセージじゃないですか。僕らができることはみんなでポジティブ、前に進もうよって手助けすることなのかなと思います。
小野: TRDはずっとポジティブを歌ってますね。エンタテインメントにネガティブって必要ないと思っていて。悲恋の歌だったとしても、それがあったから次に新しい恋をする、というところに繋がっていくと思うんですよ。それを噛み締めて、大切に思いながら。忘れちゃって何もなくなるのが、それが一番悲劇なわけで、それがネガティブだと思うんですよね。例え話ですけど、悲恋のバラードは、たぶん想いを捨てないために、ずっと持っておくためにあるんじゃないかなと。これ逆説的に考えるとめっちゃポジティブじゃないですか?前に進むために残す想いというか。歌ってエンタテインメントに特化したものだと思うんですよ、何度でも聴けるし。だとすると、ポジティブでいようというというのは、自分たちの中での気概というよりはネガティブを表現する必要はないということの方が近いんじゃないかと思うんですよね。そして、結果的にTRDの楽曲は全部ポジティブになっているなと。近藤くんの言う通り、僕らの楽曲でみんなをポジティブにしていきたいですね。
さらに『Strangers』配信を記念しAWA公式Twitterとアワアニメ公式Twitter、2つのアカウントをフォローし、対象のツイートをリツイートすると、TRDサイン入りAWAキャップをプレゼント!
神曲に加え、インタビュー、サイン入りキャッププレゼントキャンペーン
ぜひこれからのTRDをAWAと一緒に盛り上げましょう!
Interview & Text : Riu Yanagida