神出鬼没のバーチャルサーカス団としてパフォーマンスを行う、6人組のVALIS(ヴァリス)。 CHINO (チノ)、MYU (ミュー)、NEFFY (ネフィ)、NINA (ニナ)、RARA (ララ)、VITTE (ヴィッテ)の6人が、アバターとオリジンの姿の両方でパフォーマンスを繰り広げ、リアルとバーチャルを行き来するバーチャルガールズグループだ。
2020年5月、コロナ禍が拡大し始めたとき、VALISはYoutube配信で活動を開始。そこから楽曲リリースや配信ライブ、ワンマンライブ開催など、精力的に活動し、今では多くのヴァンデラーと呼ばれるファンが存在している。今回、まもなく3回目のワンマンライブ開催を控えるVALISのMYUとNINAに、今まで開催したライブ、リリースした楽曲、2人が公開したプレイリストやAWAラウンジについてなど振り返ってもらった。
- VALISの活動を振り返っていただきたいと思うのですが、まずはライブ面を。2021年7月のYoutubeでのライブ『旋律コレクション』が初めて生で披露する機会だったんですよね。
NINA:みんなの前でライブするのは『旋律コレクション』(カバーソングでお届けするストリーミングライブ)が初めてでした。1,200人くらいも視聴者さんがいてくれて。「こんなにたくさんの人に生歌を聴いてもらえるんだ!」って感じました。VALISになって初めてワクワクした瞬間で、改めて歌の楽しさを実感しましたね
MYU:あと、リアルタイムのコメントとかも見て、こんな風にヴァンデラーの人たちは曲を聴いてくれているんだ、とか。生で感じられたのが初めてでした。
NINA:それまでは動画投稿をしていて、コメントはいただいていたんですけど、ライブ配信へのコメントは全然違うんですよね。
MYU:覚える量も多かったので大変でしたけど、ライブならではの組み合わせのメンバーと歌う機会があったりして、すごい楽しかったです。
- 2021年8月には初のワンマンライブ『拡張メタモルフォーゼ』に向けて、クラウドファンディングを実施して、多くの支援が。
MYU:クラウドファウンディングって、リアルタイムで今どれくらい集まってるのか分かるじゃないですか。他人事のように、そんなにいかないだろうなって思ってたんです(笑)。けど、いっちゃったよ!って感動しました。ヴァンデラーの方がそんなにいらっしゃるとは思っていなくて。でも、たくさんの方が応援してくださってたんだな、みたいな。
NINA:ヴァンデラーは私たちにとって遠く感じていて、本当にいるのかな?って思ってました。実在するんだっていうのを実感することができた出来事でした。支援してくださったヴァンデラーの皆様のおかげで、衣装が新しくなったり、いろんなことが実現しました。クラウドファンディングは1st ONE-MAN LIVE『拡張メタモルフォーゼ』のためでもあったので、より一層ライブを絶対成功させてやるぞ、という気持ちが大きくなった。
- そして、初のワンマンライブ『拡張メタモルフォーゼ』は11月に開催したんですよね。
MYU:『拡張メタモルフォーゼ』ではオリジンの姿(アバターの中のアクターのこと)で出ることが決まっていて。そのことをヴァンデラーは知らなかったんです。たくさん支援していただいたからこそ、プレッシャーにもなってました。前代未聞なことでしたから恐怖と楽しみで胃が痛かったです(笑)
NINA:夢を壊してしまうんじゃないか…っていうのは、わたしたち6人が全員感じていたことで。それを解消しようと、筋トレと食事制限をして、よりアバターに近づく努力をしました。美容とかもみんなで「これが良いよ!」とか教え合って。すごい不安な部分でもあったんですけど、オリジンだと、よりダンスの細かい部分やニュアンスが見せられる。夢を壊すかもしれないけど、ライブでしっかりパフォーマンスをお届けして挽回するしかない、と思って頑張りました。
MYU:その期間、何時間もレッスンしたよね。
NINA:みんなが完成度の高いものを見せないといけないと思ってて、すごい集中してた。
MYU:結果、ヴァンデラーの多くの方に受け入れていただいて嬉しかったです。ヴァンデラーに対しての捉え方も変わりました。隠し事をしている気分だったけど、たくさんの方が受け入れて、応援してくれて、本当に愛してくれてるんだなって。距離が近くなったんです。
- 2022年7月の2nd ワンマンライブ『転生デパーチャー』はいかがでしたか?
MYU:『拡張メタモルフォーゼ』と違って全編オリジン姿でのパフォーマンスなので、プレッシャーでした(笑)。アバター姿のVALISを好きだって方が出てくるかもしれないって不安もあったんですけど、前回のワンマンで受け入れてくださったという経験もあるので、「オリジンとしての魅力を全面に出すぞ」と、前回より前向きな気持ちで取り組めたライブでした。
NINA:そうだよね。全然、雰囲気違ったよね。『拡張メタモルフォーゼ』よりも気持ちが明るい状態でした。不安はあるけど、オリジンでのパフォーマンスの良さを伸ばしていこうという、明るい雰囲気がグループの中にありました。
MYU:『拡張メタモルフォーゼ』は(オリジンが出たのが)サプライズだったけど、『転生デパーチャー』ではもう「オリジンの姿で会いに行きますよ」というのは事前に言っていたので、ストレートに「会いに行くよ!」と言うことができたのは、大きな違いです。
NINA:『拡張メタモルフォーゼ』では不安が大きくて、足とかも震えちゃってたのですが、『転生デパーチャー』ではゾーンに入ってたんですよ。だから、気がつくとあっという間にライブが終わっていました。とにかく自分たちが楽しめるライブにしようっていうことと、いいパフォーマンスを見せるために集中したからかもしれません。自分の全てを出せた気がしています。
MYU:ライブに向けてたくさんレッスンを重ねてきていたので、大丈夫だという自信はありました。
NINA:筋肉痛とか超えてたよね。
MYU:3曲連続で踊ったりするので、スタミナが必要なんですけど、ダンスのレッスンだけでなく、筋トレにも励みました。
NINA:ライブに向けて頑張る毎日はめちゃくちゃハードでしたが、終えた時の達成感は大きかったですね。終わった後もテンション上がって「このあとカラオケ行く?」みたいになってました(笑)
- 楽曲面についても。1st アルバム『覚醒ヒストリア』では、かいりきベア、syudou、煮ル果実、Ayase、ポリスピカデリー、R Sound Design、カンザキイオリ、Misumi、DECO*27、TOOBOEら豪華なクリエイターが参加したアルバムでしたよね。
NINA:みなさんとても有名で、素敵な曲を作られる方々ばかりなので、本当に幸せなことだと思っています。
MYU:VALISの世界はひとつなんだけど、コンポーザーの方々が表現してくださると、それぞれで新しいVALISの世界観が広がっていくように思います。是非、1曲ずつに込められたコンポーザーさんの思いや、VALISの世界を感じながらアルバムを聴いていただけたら嬉しいです。YouTubeで公開しているオリジナル音源盤の「裏世界 ver.」とライブで披露するために安宅さんがリミックスしてくださった「覚醒 ver.」の2種類あるので、是非聴き比べていただきたいです。
NINA:『覚醒ヒストリア』は、私たちが歩んでいるリアルのストーリーの順に沿って楽曲が収録されています。楽曲だけだと、そのストーリーは分からないのですが、YouTubeで公開しているMVやアニメ動画、VALIS公式noteで連載されていたメインストーリーをご覧いただいてから曲を聴いていただくと、その曲をリリースした当時の私たちの葛藤や不安とか、いろんな感情を共有していただきながら楽しんでいただけるんじゃないかと思います。
MYU:VALISの公式ウェブサイトの中に、VALISストーリーをまとめているコーナーがあるので、そちらでもご覧いただけたらです!
NINA:公式サイトはVALISの情報をいち早くお届けしていますので、ぜひお気に入りなどに入れてください!(笑)
- (笑)。今までにリリースしたVALISの楽曲で、MYUさんとNINAさんが特に気に入ってる楽曲があれば教えてほしいです。
MYU:『転生デパーチャー』で初披露した“偶像ナイトメア”がとても心に響く楽曲ですね。「エモい!」を集めたような歌詞になっていて、一度は挫折してしまったんだど、こうしてまたステージに戻って踊らせていただけている私たちという存在そのものを、みきとPさんが歌詞に落とし込んで下さっていて。私たちの今の想いがたくさん詰まった曲だと感じました。聴くと涙が出てくるくらいで、「頑張るぞ!」ってなります。
NINA:もちろん全部好きなんですけど、特に好きなのは、煮ル果実さんが作ってくださった”道化師ブランケット”です。VALISの楽曲はエレクトロが多い中、ガンガンギターで刻んでいる楽曲で、ロックサウンドがめちゃくちゃかっこいいんですよ!この曲に込められているVALISストーリーは、「私たちの中に、獣みたいな本能があってそれが、それが目覚めていく」っていうもので。MVも、「私たち、危険な面もあるよ」っていうのが垣間見えるような演出になっているんです。歌うと強い気持ちになれます。
MYU:ライブですごい盛り上がるよね。
- 現時点での最新曲は2022年11月にリリースした『再見ロマネスク』ですよね。※2023年1月初旬にインタビュー実施
MYU:柊マグネタイトさんは、以前から個人的に大ファンだったので、楽曲を提供してくださることが決まったと聴いた時、めちゃくちゃうれしかったです。柊さんらしい、異世界を感じるエレクトロポップな楽曲の世界観に合わせて、MVでのストーリーも今までのVALISにない、面白いものになっています。これまでアバターでのMVはダンスシーンがメインだったんですけど、今回はそれもなくて、6人のそれぞれの個性がぶつかり合う内容になっています。
NINA:今までにないユニークなMVになっているので、新しいVALISを楽しんでもらいたいなって思います。柊マグネタイトさんが、VALISに新しい風を吹かせてくださったように思っていて、初めて曲を聴いた時はとてもびっくりしました!いただいた世界観をちゃんと表現できるようにと思いながら歌いました。
MYU:MVの内容が、「ハートを盗みに行く」っていうのがテーマになっていて。歌詞では「ちょっとそこまでお届け物」っていっているのに、盗むの?って(笑)いろんな方法でハートを奪いにいっているところが我ながら可愛いと思うので(笑)、ぜひMVも合わせてご覧いただけたら嬉しいです。
NINA:わたしの好きなポイントは4つ打ちのリズムで、自然と体がノっちゃうような曲になっているところです!
MYU:爽快な感じが気持ち良いよね。
NINA:聴くと異世界に行けるような気持ちになれるので、ぜひVALISと一緒に異世界へ行きましょう!(笑)
- 是非!(笑)。VALISとAWAは今までにAWAラウンジを通して、企画を実施しておりますが、MYUさんとNINAさんにはプレイリストを公開していただいております。おふたりの音楽体験を教えていただきたいです。
MYU:幼少期は音楽を聴くってことがあまりなかったんですけど、中学校のときにすごく音楽が好きな友だちに出会って、その子に教わったのがきっかけなんですよ。音楽っていろんな種類があるんだ!って知って、そこからいろんなジャンルを聴くようになりました。その中でもベース系やかっこいい重い曲が好きで、もう自分のPCには7,000曲くらい入ってるので、毎日聴き漁ってます。またAWAラウンジでヴァンデラーのみんなと一緒に聴きたいな。
NINA:幼少期からアニメが好きだったので、アニソンでプレイリストを作りました。アニソンも音楽のジャンル的には色々分かれているので、その中で自分が好きなジャンルを選んだかたちです。バックミュージックやダンスミュージックが特に好きですね。いつか、自分なりにアニソンの紹介をしたり、好きなポイントを話したりしてみたいです!
MYU:NINAはアニソン以外もたくさん聴いてるから、アニソン以外のこともたくさん語れそうだね。AWAさんでオリジナルのプレイリストを作って紹介する機会をいただいたおかげで、自分の新たな一面をお見せできたのは嬉しかったです。MYUのイメージからすると、EDMが好きって意外だと思った方も多いらしくて、「びっくりした!」って言われることもありました。
NINA:私も、音楽を軸に、新しい自分の一面を見せられるように、たくさん話せる機会があると嬉しいなと思います!
- 今までに3回開催しているAWAラウンジはいかがでしたか?
MYU:コミュニケーションの方法が楽しいです!話しながらチャットも打てたりするのが今までになかったなって。ファンの方との距離感が近く感じられるのが嬉しいですね。
NINA:この曲のここがいいよね!ってリアルタイムで伝えられる機会ってなかなかないので、それができるのが嬉しいです。音楽は一人で聴くタイプだったんですけど、みんなと共有しながら音楽を聴くのって楽しいんだって再認識しました!
MYU:VALIS以外の楽曲をヴァンデラーのみんなと共有するのが初めてだったので、AWAさんで配信できたのは嬉しかったです!
NINA:初めてのことってハラハラドキドキなんですけど、楽しい経験になって、挑戦してみてよかったです!
MYU:5時間連続配信とかも挑戦してみたいですね。好きな曲を流して、ヴァンデラーが飽きるまでひたすら(笑)。ファンの人とイントロどんとかもありですね。
NINA:音楽を軸にしたことで新しい挑戦をたくさんしていきたいので、どんな企画でもどんとこいです!
- ありがとうございます!最後に今後についてを聞きたいのですが、3rd ワンマンLIVE『必然的レゾンデートル』を控えてますよね。
NINA:絶賛レッスン中です!新しく覚えることが増えて、もうボリュームがすごいです!
MYU:今回、1/29にバーチャルライブ、2/4にリアル会場でのライブの2日間開催されるので、前回の『転生デパーチャー』以上にハードなレッスン頑張っています!
NINA:私たちは歌とダンスのパフォーマンスを見ていただくために、日々レッスンを頑張っているので、是非ライブをご覧いただきたいです!
Info
■ライブ情報
2023年1月29日(日)「必然的レゾンデートル Act.1」Z-aN視聴チケット
https://www.zan-live.com/live/detail/10258
2023年2月4日(土)「必然的レゾンデートル Act.2」Z-aN視聴チケット
https://www.zan-live.com/live/detail/10259
■新曲情報
「乙女的サイコパシー」
2023年1月27日(金)21時 MV Release
2023年2月1日(水)0時 各種音楽配信サービス Release