音楽サブスクアプリAWAは、2023年11月24日(金)に、1年間(※1)の「AWA」全ユーザーの利用動向をまとめた年間ランキングと1年間の「AWA」利用情報をユーザーごとに解析し、 “自分だけの音楽史” を振り返ることができる特設サイト(※2)「GET YOUR TRENDS 2023」(以下GYT)を公開しました。毎年AWAのこだわりが詰まったグラフィックで展開しているGYTの今年のテーマは「白昼夢」。昨年からグラフフィックデザインを担当しているデザイナーの山口がGYTの仕事についてご紹介します。
※1 集計期間は、2022年11月1日~2023年10月31日のデータとなります。
※2 特設サイト「GET YOUR TRENDS 2023」は、普段「AWA」で使用しているアカウントでログインしていただくとお楽しみいただけます。
▼「GET YOUR TRENDS 2023」はこちら
https://your-trends-2023.awa.fm/
シンボルマークについて
GYTは2022年からシンボルマークを新設しました。毎年グラフィックのテイストを変えて作成しているためロゴも毎回作成する必要があり、地味に工数がかかっていた部分だったので固定化することでそれを削減するという狙いがありました。毎年引き継がれていくため、GYTを象徴するようなシンボルマークにしたいと考えました。
このマークはアプリ内でお気に入り登録をする際にタップするアイコンが★であることから着想しています。その年に聴いた様々な楽曲が集合してひとつの大きな星になりユーザーひとりひとりの一年を照らしているようなイメージです。
2023年のキービジュアル 白昼夢について
「歌」という方法で伝達されるイメージは、鮮明な幻想を映し出す白昼夢のようだと思い今年のキービジュアルのテーマにしました。
どんな音楽にも言えることですが、作り手と聴き手で思い描く情景は違うはずなのに、聴いているとまるで自分の為に作られた歌かと思うほどパーソナルな部分に響いてくることがあります。
今年は個人的に、そういった不思議な感覚を鮮明に味わった年でした。自分の体験をもとに“自他の境界が曖昧になる世界”が音楽なのかもしれないと思い、反転図形と呼ばれる地と図の関係が曖昧なルビンの壺をメインモチーフに選んでいます。背景の青空はシュールレアリズムの画家であり、私が敬愛しているルネ・マグリットのオマージュです。彼の作品に多用されている空は一見なんの変哲もない青空ですが、凝視していると壁紙のような偽物っぽさを感じます。嘘を本当だと容易く信じ込む鑑賞者の目を試しているような冷たく単調な空を目指しました。また、宙に浮いているのは様々な景色が写ったシャボン玉で、これは歌の中で見る夢を表しています。童謡の『シャボン玉』が好きで、その歌の詩からイメージを膨らませました。この夢はいつまでも見ていられるくらい遠くまで飛んでいくものかもしれないし、すぐに壊れて消えてしまうかもしれないといった儚さ・不確かさをシャボン玉に見立てています。
ジャンル別プレイリストカバー
ユーザーがその年最もよく聴いた音楽ジャンルで生成されるプレイリストのカバーです。シャボン玉が基本のモチーフとしてあり、その派生で球体を軸としたグラフィック作りをしました。13種類あるなかで数点ピックアップして紹介します。
HIP HOP
FOLK / COUNTRY
空に関連付けて、実際に自分が撮影した写真から色を抽出しています。
SOUNDTRACK
耳を近づけると中からオルゴールの音色が聞こえてくるような、遠い日の遊園地の思い出をイメージしています。
POP
毎日膨大な量の曲がリリースされ続け止まることなく目まぐるしく移り変るというイメージから原色の残像を残して回転している球体を描きました。
ROCK / PUNK
60年代に、粟津潔というデザイナーが日本宣伝美術会(通称:日宣美)のコンペティションに出品した、朱色とシルバーの2色刷りポスターがあまりに格好良く強烈に印象に残っており、このジャンルにふさわしい色合いだろうと、とても個人的な価値観のままに作成しました。
最後に
今年は私が構築したイメージをもとにサイトのリード文も考え、自分の思いが沢山詰まった作品になっています。まだの方はぜひ今年の終わりにGET YOUR TRENDS 2023 で自分の音楽史を振り返り、夢でも現実でもある景色に出会い直してください。
▼「GET YOUR TRENDS 2023」はこちら
https://your-trends-2023.awa.fm/