インタビュー:パラレルシンガー七海うらら、メジャーデビューを経てさらに光輝くための挑戦

様々な音域を豊かな声の表情で歌いこなす”七色の歌声”を持ち、リアルとバーチャルを行き来するパラレルシンガー『七海うらら』が5/12にメジャーデビューを果たした。AWAでは彼女のメジャーデビューを記念して本人にインタビューを実施。デビュー曲「ダイヤノカガヤキ」と最新曲「Trigger」の話や、現在の活動の中心となる歌い手/Vsingerシーンについて語ってもらった。


- はじめに簡単に自己紹介をお願いします。

七海うらら:リアルとバーチャルを行き来するパラレルシンガーの七海うららと申します。

- パラレルシンガーと名乗るようになったのは今年の春からですよね、

七海うらら:そうですね。ずっと個人勢Vsingerという肩書きでずっと活動してきて、春にパラレルシンガーに変更しました。そのタイミングで自分が実写の写真をSNSに上げたらたまたまバズって、「リアルとバーチャル両方いける人なの?」みたいな反響があったので、「こういう新しいスタンスでやっていく人なんだね」という印象を与えられたかなと思っています。

-肩書きが変わり、5月にエイベックスからメジャーデビューということで改めておめでとうございます。メジャーデビュー前後で環境はどう変わりましたか。

七海うらら:やっぱりマネージャーさんやスタッフさんがいらっしゃるのが一番の変化ですね。頼れる方がいるっていうのが大きいです。今までずっと1人で活動してきたので、周りのクリエイター同士で相談することはあっても、音楽業界の方と専門的な話をしたり、密に連絡を取ることは今まで無かったので。すごくサポートして頂いて心強いです。ただ私は自己プロデュースでやってきたことを売りにはしているので、そこを崩さずに尊重して頂いた上でのメジャーデビューなので、大きく変わったというよりは心強くなったなという感じですね。

- おっしゃる通りセルフプロデュースでの活動というイメージは強いですが、そこへのこだわりは今後も変わらず。

七海うらら:そうですね。見た目やビジュアル面は特にこだわっています。歌の活動をする前はイラストレーターとしてイラストの依頼を受けたり、動画編集の依頼を受けたり、そういうクリエイター業を趣味でやっていて、活動を始めてからもビジュアル面のデザインを自分で監修してきました。例えばライブ2Dやライブ3Dもまず自分がラフ画を描いて衣装を提案させて頂いて、それをイラストレーターさんに描き起こして頂きました。MVも自分でトータルコーディネートをしているので、そのあたりは今後も変わらないと思います。

- メジャーデビューを発表したのはライブ3Dのお披露目ライブでしたよね。GWにライブ3Dで出演した 「VTuber Fes Japan 2023」のステージはいかがでしたか。

七海うらら:やっぱり初めての大きなフェスの出演ということで緊張しました。お客さんも様々なVTuberを見ている方々だし、他の出演者さんも有名な方がたくさん出ている中で、ぽっと出の私が出演するのはすごく緊張感がありましたが、今まで歌一本でやってきた姿を見せる意思表明のステージにしようという気持ちで挑みました。終わった後のコメントやSNSの反応も良かったですし、ライブレポートの記事でも取り上げて頂けたので、少しは爪痕残せたのかなと。達成感はありましたね。

- ありがとうございます。続いてはメジャーデビュー後の新曲について伺えたらと。まず5月にリリースされた「ダイヤノカガヤキ」は名刺代わりというか、正統派の七海さんが表現された楽曲だと感じたのですが、楽曲のテーマや制作エピソードをお聞かせください。

七海うらら:「ダイヤノカガヤキ」はおっしゃる通り名刺代わりのような1曲になりました。自分のトレードマークになっているダイヤモンドを何かに活かしたいなと思って、削られてカットされた上で光り輝くのが自分の人生に重なるなと思い、「削られながら輝いてみんなと出会えたんだよ」というメッセージ性を込めた楽曲です。このダイヤのモチーフを楽曲提供して下さった夏代孝明さんにブラッシュアップして頂いて形になりました。頂いた譜面がすごく複雑で最初は歌うのが難しくて、レコーディングの現場でもキーをどうするかギリギリまで話し合ったんですけど、録り終えた後に夏代さんから「歌に魂がこもっている」と言って頂けたのがすごく嬉しかったです。

- 続けてリリースされた最新曲の「Trigger」は「ダイヤノカガヤキ」から大きな振り幅を感じられる楽曲ですね。

七海うらら:「Trigger」は本当に一変しましたね。ラップパートやキュートな声、自声に近いハスキーで力強い部分など、1曲の中で飽きがこないように色んな声を使い分けた表現に注目して欲しいです。こういう難しい楽曲って挑戦心をくすぐられるので、他の活動者さんにもぜひ歌ってもらいたい楽曲です。

- 確かに「歌ってみた」で挑戦しがいのある楽曲かもしれませんね。歌う側としても難しい曲の方が歌ってみたくなるものなのでしょうか。

七海うらら:そうですね。自分はそっちの気があるというか。例えばAdoさんの「ウタカタララバイ」とかもそうですけど、ちょっと挑戦してみたくて歌ってみたので。

- 楽曲提供のFAKE TYPE.さんとのやり取りはいかがでしたか。

七海うらら:今まで自分が刻んだことないリズムやスタッカートが入っていて難しい歌だったので、練習してレコーディングに臨みました。レコーディングの際に歌い回しや細かいアクセントなどをディレクション頂いて、この曲を通して自分もレベルアップ出来た実感があります。

- 歌詞の内容も相まって、まさに挑戦の1曲ですね。こういった経験を通して歌声が進化していくと思うと今後のリリースもすごく楽しみです。オリジナル曲と合わせて「歌ってみた」のカバー投稿も継続していくと思うのですが、それぞれ歌に対する考え方の違いなどはありますか。

七海うらら:自分の曲は自分の気持ちをそのまま表現させて頂いています。カバーの場合は曲をお借りするという気持ちを忘れずに、オリジナルのアーティストに憑依している感じですかね。YOASOBIさんの「アイドル」だったら、自分がアイドルになった気持ちで歌うとか、原曲のメッセージ性より強めて届けられるように自分と重ねて歌うみたいな。

- 「アイドル」のカバー動画も拝見しましたがすごく忠実に再現されていて、まさに憑依していく中でオリジナリティも表現されているように感じました。

七海うらら:ありがとうございます。「アイドル」はみんな歌うと思ったし、今までやっていないことをしないと過去の自分とも周りとも差がつけられないので、3Dモデル用のアプリを使って撮影しました。

- 今回インタビューと合わせてAWAで選曲プレイリストを作って頂きましたが、テーマとイチオシの楽曲を教えてください。

七海うらら:テーマは「七海うららおすすめ最強プレイリスト」です。「Trigger」がアッパーな曲なので、自分の中で聴いたらぶち上がれる曲、テンションが上がる曲たちを詰め込みました。「Trigger」とシンパシーを感じる曲や、FAKE TYPEさんの楽曲も入っていて、新曲との繋がりもあってオススメのプレイリストになっています。

- 影響を受けてきたアーティストの曲も入っているのでしょうか。

七海うらら:そうですね。ネットシーンのアーティストもそうですし、あとはK-POPが多いですね。K-POPのオーディション番組を見て歌を練習していたので、歌い方のニュアンスとか意識している部分はあると思います。

- 近いジャンルやルーツが盛り込まれた最強プレイリストですね。プレイリストに加えて、先日はAWAラウンジの新番組「アワステ」にもご出演頂きましたが、その際の感想を教えてください。

七海うらら:「アワステ」ではMCのTAKUYA the bringerさん、森山ド・ロさん、式部めぐりさんがいつも私の活動や作品を見て下さっているのが伝わって大変嬉しかったです。そしてゲストの八王子Pさんともお話させて頂いて、音楽の質問にも答えて下さってとても光栄でした。アプリ内のデザインや機能も新しくて、スタンプが好きな所に押せたり、歌詞の表示が曲によって違うのも楽しい演出であっという間の時間でした。ラウンジでの再生がリアルタイムランキングに反映されるのも嬉しいポイントですね。また機会があればぜひ遊びに行きたいです。

- ぜひまたの機会でお待ちしています。AWAラウンジでは歌やトークを中心に多くの配信者が活動しているのですが、七海さんから見た現在の歌い手/Vsingerシーンについて、また活動を続ける中で感じたシーンの変化はありますか。

七海うらら:やっぱり活動者人口が増えたと思いますね。歌だけでなくイラストも動画制作とかも含めて。活動しているだけで伸びる世界ではなくなっていて、見つけてもらうまでのハードルがとても高いと思うんですよ。なので、色んなコンテストや誰でも参加できるようなものに自分も積極的にずっと参加していて、「少しでも音楽業界の審査員の方の目に止まるぞ」という気持ちでした。ただそれでも見つけてもらえない世界なので、周りの方とのコラボも歌い手さんだけじゃなくてイラストレーターさんにも声をかけて、そこでのご縁とコミュニケーションの積み重ねがあってこその今だと思っています。

- 多くの方とのコミュニケーションと信頼関係がアーティストとしてメジャーデビューに繋がったんですね。

七海うらら:本当に周りにいる方たちを大事にしないといけないというのは常々思っているので、いま活動している方も自分からアタックしてみるというのを続けて欲しいですね。自然に見つけてもらえる世界ではなくなっているので、行動が全部結果になると思います。

- お話を聞いて本当にそう思わされます。コラボすることでそれぞれの活動の実績にもなりますしね。

七海うらら:本当にそう思います。色んなイラストレーターさんから「うららさんがきっかけで仕事が来ました」と言って頂けることもあるので、自分も周りの方の活動に貢献できたら嬉しいですし、自分がもっと大きくなって、「あの時コラボ出来て良かった」と思って頂けたら嬉しいですね。

- ありがとうございます。最後に七海さんの今後の目標をお聞かせください。

七海うらら:長期的な夢はアニメや映画の主題歌を担当することです。昔から『マクロス』とか『けいおん!』のような歌をモチーフにしたアニメ作品が好きで、自分が音楽活動をやりたいと思ったきっかけだったので。劇中のキャラクターとして自分が歌を当てるキャラクターボイスも挑戦してみたいです。そのためにまずは8/4のワンマンライブ『Nanami Urara 1st ONE-MAN LIVE "Parallel Show"』を成功させることが直近では一番の目標ですね。そこでVsingerではないパラレルシンガーという自分の活動スタイルをたくさんの方に認知して頂きたいです

Text & Interview : Yuki Sato

NEW RELEASE

2023.06.23(金)

2nd Single「Trigger」

https://s.awa.fm/album/f7ed20357ffdc127e057

PROFILE

“リアルとバーチャルを行き来するパラレルシンガー”

2020年よりYouTube、TikTok等で歌ってみた動画を投稿。男女問わず様々な音域の声を使い分け、バラエティ溢れるギャップで魅了する。ボーカルのみでなくボイスパック頒布、イラストレーター、動画クリエイターとしてもマルチに活動中。

YouTube:https://www.youtube.com/@773urara

TikTok:https://www.tiktok.com/@773urara

Twitter:https://twitter.com/773urara

Instagram:https://www.instagram.com/urrroom/

LIVE

2023.07.29(土)

バズリズム LIVE V 2023

ONLINE & LIVE VIEWING @池袋HUMAXシネマス

2023.08.04(金)

Nanami Urara 1st ONE-MAN LIVE "Parallel Show"

@Spotify O-WEST

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