今回は、2019年紅白歌合戦で歌われたおすすめ曲を紹介します。2020年がコロナ感染・オリンピック延期の年になるとは、全く思いもよらなかった2019年の年末。東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に向けて「夢を歌おう」をテーマに掲げていました。オリンピックイヤーを目前にして、希望に満ちあふれていた第70回の選曲。特別企画、白組、紅組に分け、エピソードを交えて紹介していきます。もう一度振り返りたい方は、ぜひチェックしてください。
紅白歌合戦の歴史「特別企画」のアーティスト
ノーサイド / 松任谷由実
2019年に日本に感度の渦を沸かせたことといえば、ラグビーワールドカップです。松任谷由実が歌う「ノーサイド」は、ラガーマンを見守る女性の想いを表現した曲。今回の松任谷由実は「特別企画」での出場となりました。この歌詞の一つひとつが、日本代表の試合にマッチしたという方も多いでしょう。35年以上たった今でも、幅広い世代に親しまれています。当日は、ラグビーワールドカップで活躍した日本代表選手が登場し、松任谷由実のバックスクリーンには大会の感動シーンが流れました。その中を松任谷由実が熱唱するというパフォーマンス。ラグビーワールドカップの感動が蘇るステージでした。
https://s.awa.fm/track/3669e01dcbc722131547/
ホール・ニュー・ワールド(日本語版) / 中村倫也/木下晴香
2019年は、実写版『アラジン』など劇場で公開されたディズニー映画が大ヒットした年でした。紅白では「Disney Cinema Medler2019」と題して、テーマ曲をスペシャルメドレーで披露。その中で、映画『アラジン』の主題歌「ホール・ニュー・ワールド(日本語版) 」を歌ったのが、中村倫也と木下晴香です。主人公のアラジンとヒロインのジャスミンの声を日本語吹き替え版で担当した2人が、まるで映画のワンシーンのように見つめ合うパフォーマンスもありました。その初々しさが画面越しにも伝わる、とてもよい演奏でした。
https://s.awa.fm/track/17c57c5d5b7820fb0620/
Rock And Roll All Nite / Kiss
夢のコラボ、YOSHIKISSは、グローバルな活躍が評価されたYOSHIKIとKISSの紅白限定の共演バンドです。見ごたえのあるステージは、YOSHIKIのピアノ演奏から。続いてKISSのポール・スタンレーの曲紹介と共に、YOSHIKIがドラムに移動し、エリック・シンガーとのツインドラムパフォーマンスがありました。「Rock And Roll All Nite」で、KISS独特の迫力あるステージを展開。放送後は、少年に戻ってしまったと感激するYOSHIKIのコメントもありました。同じ思いで感動した視聴者もたくさんいたことでしょう。
https://s.awa.fm/track/7d59aa88941a5f90c641/
あれから -シングル・バージョン-(AI歌唱) / 美空ひばり
AIの技術で、美空ひばりが再現されました。美空ひばりを知っている人も知らなかった人も、紅白でその歌声を体感できたことでしょう。AI美空ひばりの「あれから」は、秋元康が作詞・プロデュース。衣装は、ファッションデザイナーの森英恵、振り付けは天童よしみが協力しました。AIを見て、本物の美空ひばりをみたいと思った方も、偉大な存在だったと確信した方もいたのではないでしょうか。あらためて時代を感じるステージでした。
https://s.awa.fm/track/7f1ebba5040cd5f7de96/
いのちの歌 / 竹内まりや
この年は、竹内まりやが紅白に初出場しました。ヒット曲が多くある中、披露したのは「いのちの歌」。この歌は、2008年に双子女優の三倉茉奈・佳奈がヒロインを務めたNHK連続テレビ小説『だんだん』の挿入歌です。2012年に竹内まりや自身もセルフカバーし、道徳の教科書にも歌詞が掲載されている人気曲です。家族や友人、もう会えない大切な人たちに出会えた喜びや、命への感謝の気持ちを表現。「未来へつなぐ命のメッセージ」という特別企画の場で歌われました。
https://s.awa.fm/track/b5be4d7d8abafb80a916/
【2019年】紅白歌合戦|白組
白日 / King Gnu
紅白初出場のKing Gnu。当時「白日」は、動画・ストリーミングの再生回数が1億を超えたことで注目されていました。司会の櫻井翔が「King&Gnu」と紹介してしまったエピソードもありましたね。当時それまでの再生回数が1億回を突破しているのは、エド・シーラン「シェイプ・オブ・ユー」、DAOKO×米津玄師「打上花火」、Official髭男dism「Pretender」、あいみょん「マリーゴールド」「君はロックを聴かない」の5作だけで、「白日」は、それに続く6作目の作品となりました。この紅白をきっかけに、一気にスターダムを駆け上がったKing Gnu。このように紅白に出場したことでさらにポピュラーになり、飛躍するアーティストもいるのです。
https://s.awa.fm/track/bc11917f1bf3464ce886/
Pretender / Official髭男dism
君はきれいだという決まり文句で、大ヒットした「Pretender 」。 Official髭男dismがストリーミングサービスで圧巻的な支持を集め、2019年のヒットチャートを総なめにしました。ルックスやアイドル的な人気ではなく、繰り返し聴きたくなる曲であるかどうかというのがポイント。紅白でさらに存在感を増したOfficial髭男dismは、2020年の今も大活躍です。髭男(ヒゲダン)が、髭男爵の「ルネッサーンス」を披露したのも紅白ならではの演出でしょう。
https://s.awa.fm/track/95f84c25e811e338ed09/
限界突破×サバイバー / 氷川きよし
2019年紅白での氷川きよしは、「紅白限界突破スペシャルメドレー」を披露。今までとは違った度肝を抜かれたパフォーマンスでした。龍の見事なセットとかっこいい氷川きよしがコラボし、覚醒した瞬間です。紅組でもない、白組でもないジェンダーレスなパフォーマンスと、ビジュアル系メイクで話題になった氷川きよしの、今後の活躍が楽しみです。
https://s.awa.fm/track/fec4248c6b2eccaea928/
望郷山河 / 三山ひろし
2019年の紅白では「望郷山河~第3回けん玉世界記録への道~」を熱唱しながら、けん玉ギネス記録の更新に挑みましたが、残念ながら失敗という結果になりました。望郷山河も聴きたいけれど、けん玉が気になるというこの楽しみなパフォーマンス。真っ直ぐ前を見て歌唱する三山ひろしも、きっと途中で会場からため息が漏れると感ずるものがあるでしょうが、いっさい顔色を替えずに熱唱する姿にはあっぱれ、と声をかけたくなりました。
https://s.awa.fm/track/18877a39663bf15b5364/
まちがいさがし / 菅田 将暉
2019年にヒットを飛ばしたアーティストの中には、俳優の菅田 将暉がいました。2017年にソロデビューを果たした菅田 将暉。紅白への出場が決まったときには、パフォーマンスへの期待が膨らんだ方も多かったのではないでしょうか。この「まちがいさがし」は、松坂桃李・山本美月主演のドラマ『パーフェクトワールド』の主題歌にも起用されました。米津玄師が作詞・作曲を担当したことも話題となり、菅田 将暉にフィットしたこの曲には米津玄師の才能が光ります。紅白では金髪に染めた髪で熱唱。かっこつけていない菅田 将暉らしい姿を、しっかりと感じることができたでしょう。
https://s.awa.fm/track/bd74bb6a8ca191823e31/
【2019年】紅白歌合戦|紅組
パプリカ / Foorin
米津玄師が作詞・作曲したNHK2020年応援ソングプロジェクトの「パプリカ」。世界へ向けて、Foorinに新たに5人の英語ネイティブの子どもたちを迎え、Foorin team Eとして「パプリカ」の日本語と英語バージョンを披露しました。会場と一体化させるパフォーマンスは、多くの人を魅了したこの曲の魅力をすべて引き出したことでしょう。
https://s.awa.fm/track/17c47e5b59792ffb0620/
紅蓮華 / LiSA
人気アニメ『鬼滅の刃』の主題歌「紅蓮華」。この曲を紅白で初めて知ったという方もいるでしょう。熱唱しているLiSAのバックには、大きく映し出された『鬼滅の刃』のキャラクターが。激しいダンスと高音で惹きつけるLiSAとのコラボで、曲と共にかっこよすぎる演出でした。2020年『鬼滅の刃』は、映画の上映もあって社会現象となりました。コロナがあっても負けずにさらにヒットしていますが、主題歌を歌うLiSAの今後のパフォーマンスにも注目ですね。
https://s.awa.fm/track/702a50a3aa2297f01008/
不協和音 / 欅坂46
2019年の紅白では、2017年に失神者が出た「不協和音」をあらためて披露するということで注目されました。2018年にケガで紅白を欠場した平手友梨奈の体調が心配されましたが、キメ台詞の「僕は嫌だ」を絶叫、完全燃焼して最後に倒れ込むパフォーマンスもやり遂げました。素晴らしい演出に釘付けになったことでしょう。2020年には、平手友梨奈の脱退とグループ名の改名で櫻坂46になった欅坂46。今となっては、欅坂46としてこれが最後の紅白となったのです。
https://s.awa.fm/track/b3f2fea3e23521099498/
フレア / Superfly
NHKの連続テレビ小説『スカーレット』の主題歌「フレア」を紅白で歌い上げた Superfly。シンプルで前向きな「フレア」に、元気が出る歌唱力で歌い上げる Superflyがピッタリです。リハーサルから、その響く歌声は注目され、ゲスト審査員の戸田恵梨香も感激していました。改めて素晴らしい歌手と実感させられた、紅白での神曲のひとつでしょう。
https://s.awa.fm/track/1d0e014ccbabf30b5b07/
アイノカタチ feat.HIDE(GReeeeN) / MISIA
紅組のトリを務めた MISIAは、アイノカタチメドレーを歌唱。「 アイノカタチ」「INTO THE LIGHT」「Everything」の3曲を、リミックスバージョンで披露しました。MISIAの歌声が響きわたる圧巻のパフォーマンスには、さすが歌姫と思わざるを得ません。また、活動初期からステージにドラッグクイーンを起用して、LGBTQのイベントにも参加してきたMISIA。レインボーフラッグを使ったパフォーマンスを表現したこともMISIAだから自然にできたこと、そしてNHKの時代の変化を感じる内容となりました。