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アニメ『ピアノの森』に出てくるクラシック・ピアノ曲をご紹介!

『ピアノの森』というTVアニメをご存知でしょうか。一色まことの漫画を原作とする作品で、アニメは2シリーズで完結しています。森に捨てられたピアノをおもちゃの代わりにして育った一ノ瀬海が、運命の師に出会い、過酷な境遇にも負けずに成長し、ショパンコンクールに挑む物語です。歓楽街で働く母のレイちゃん、ピアノの英才教育を受けて育った修平や世界中から集まるコンテスタントなど、ほかにも魅力的なキャラクターが多数登場します。今回はクラシックが好きな方、アニメが好きな方に向けて『ピアノの森』登場曲をご紹介しますので、ぜひ聴いてみてください。

【ピアノの森】第1シリーズに登場する曲

ベートーヴェン:エリーゼのために / 菊池洋子

2話に登場する曲の1つ「エリーゼのために」は、クラシックやピアノ曲に詳しくない方でもご存知ではないでしょうか。管弦楽作品やオペラ、宗教作品、歌曲などさまざまなジャンルの作曲家として時代を超えて愛されているベートーヴェン。彼が残した「エリーゼのために」は世界中で聴かれ、演奏されています。阿字野は自分が特注したピアノを簡単に弾くカイの姿に衝撃を受け、音楽室にいた彼にいくつかの曲を弾いてみせたのでした。


https://s.awa.fm/track/c16cc584de66dcd4f888

ショパン: ワルツ第6番 変ニ長調 「子犬のワルツ」 Op. 64, No. 1 / イディル・ビレット(ピアノ)

「エリーゼのために」と同じく2話に登場する「子犬のワルツ」。ショパンが女流作家の恋人にささげた小曲として有名で、可愛らしい子犬が忙しなくじゃれつくような生き生きとした感じとワルツの優雅さが融合した魅力的な作品です。阿字野が弾いてくれたこの曲をカイはとても気に入るのですが、森のピアノで弾こうとしても弾けないことにショックを覚えます。このことが、彼を本格的にピアノへ向かわせるきっかけになるのでした。


https://s.awa.fm/track/5154cdd1c98b21e94010

TVアニメ「ピアノの森」 Piano Selection VII リスト: 「ラ・カンパネラ」~パガニーニ大練習曲集 第3曲 / 一ノ瀬 海

小学生時代から5年の月日が流れた7話。ザルツブルク留学でスランプに陥った修平と日本でピアノを続けるカイが再会する回です。あちこち探し回ってカイをやっと見つけた修平に、カイが弾く曲がこの「『ラ・カンパネラ』~パガニーニ大練習曲集 第3曲」。きらきらと輝くような彼の演奏に修平は圧倒され、やはりカイを超えなければならないと決意するのでした。この曲の優雅さと力強さを、最後までぜひお聴きください。


https://s.awa.fm/track/5fe699fe1f3afcbc7361

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 作品27-2《月光》(III. PRESTO AGITATO) / 辻井伸行

8話に登場するこの曲は「月光ソナタ」とも呼ばれるベートーヴェンの名曲です。この回には5年前の全日本学生ピアノコンクールでカイの才能に蓋をした審査員、佐賀や司馬、そしてカイに「便所姫」と言われていた丸山誉子などが登場します。ソリストコンクールで舞台に現れたカイがこの月光ソナタを弾き、彼の演奏は誉子や彼の新たな協力者となる人物の心を打つのでした。月明かり差し込む森でピアノを弾くあの彼の姿が思い出される曲です。


https://s.awa.fm/track/3ab30f8caf99d2262085

TVアニメ「ピアノの森」 Piano Selection IX ショパン: エチュード ホ短調 作品25-5 / 一ノ瀬 海

9話に登場するショパンの「エチュード ホ短調 作品25-5」は冒頭から洒脱な雰囲気の曲。「エチュード」とは「練習曲」という意味ですが、技術を身に着けるためだけに弾く無味乾燥な曲では決してありません。魅惑的なメロディ、洗練された和声や情熱が感じられるのが、ショパンのエチュードがもつ特徴なのです。この曲はポーランドで開催されたショパンピアノコンクールでカイが弾く曲。緊張してパニックになりかけるものの、修平のおかげで持ち直して自分らしい演奏ができるのでした。


https://s.awa.fm/track/462b60febde34a94a580

ショパン:舟歌 嬰へ長調 作品60 / 清塚信也

10話では、いよいよショパンコンクールでのドラマが描かれます。世界中から集まったコンテスタントの演奏をたっぷり楽しめるため、ピアノ好きにはたまらない回でしょう。おすすめするショパンの「舟歌 嬰ヘ長調 作品60」は優勝候補といわれている中国のパン・ウェイが弾いたもの。作曲家のショパン自身が当時、恋人との関係悪化によって憔悴していたという話があり、それが感傷的な曲調にもつながっているのかもしれません。


https://s.awa.fm/track/9b1bb8ff230880188f84

エチュード イ短調 「木枯し」作品25の11(ショパン) / Fujiko Hemming

11話で登場するショパンの「エチュード イ短調『木枯らし』作品25の11」は、ショパンのエチュードの中でもとくに技巧的に難易度の高い曲。しかしその一方、大変ドラマティックで美しい曲としても知られています。アニメ作中では、カイを超えなければとずっと苦しんできた修平が弾く曲です。冒頭に嵐の前の静けさのようなフレーズがあり、その後の激しく打ちつけるような分散和音が印象的でしょう。


https://s.awa.fm/track/5a86ae96578ba3c8f114

ショパン:ノクターン第3番 ロ長調 作品9-3 / 外山 啓介

『ピアノの森』第1シリーズの最終話に登場するのが、ショパンの「ノクターン第3版 ロ長調 作品9-3」です。この回では、いよいよショパンコンクールの出番を迎えたカイが演奏します。これまで原作漫画やアニメを観てきたファンにとっては、これまでのカイや阿字野、レイちゃんの苦労が思い出される感動的なエピソードといえるでしょう。美しく幻想的なノクターンは、夜のゆったりとした時間に聴くのがおすすめです。


https://s.awa.fm/track/2a4c628eaa47639b2922

【ピアノの森】第2シリーズに登場する曲

ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品35《葬送》(第1楽章 Grave - Doppio movimento) / 辻井伸行

『ピアノの森』第2シリーズの2話目、第14話に登場するのは『ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品35《葬送》」の第1楽章、第3楽章、第4楽章。ここでおすすめする第1楽章は、荒々しい第1主題と流麗な第2主題で構成されていて、全体のバランスが美しくなっています。たとえクラシックに馴染みのない方でも、この曲は変化に富んでいるので飽きずに最後まで楽しめるでしょう。


https://s.awa.fm/track/0d41e99866a60d691d13

ショパン: ポロネーズ第7番 変イ長調 作品61 「幻想ポロネーズ」 / 雨宮修平 (Piano: 髙木竜馬)

『ピアノの森』第15話は、ショパンコンクール第2次予選の2日目を描いたもの。いよいよ出番がきた修平がたった1人、カイに向けて演奏を始めます。修平自身の心情、そして彼の父親である名ピアニスト、雨宮洋一郎の心の動きがつぶさに感じられる回です。流れるように紡がれるショパンの「幻想ポロネーズ」をお楽しみください。


https://s.awa.fm/track/1d0e0a4ccaa7f30b5b07

英雄ポロネーズ/ショパン / Irina Mejoueva

16話は引き続きショパンコンクール2次審査です。ポーランドの新星と呼ばれるコンテスタント、レフ・シマノフスキとカイはそれぞれ「英雄ポロネーズ」を弾きます。ショパンの曲のなかでもとくに有名な勇ましい曲ですが、アニメではレフとカイ、2人の演奏の違いも楽しめるでしょう。まずはどのような曲なのか、ぜひ聴いてみてください。


https://s.awa.fm/track/366de61ec0cc26131547

ショパン: ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11 - 第1楽章 / エルダー・ネボルシン(ピアノ)/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/アントニ・ヴィト(指揮)

物語が大きく動いた17話、18話、そして19話。ショパンコンクールの2次審査を通過したコンテスタントたちは、とうとう迎える最終審査に向けてオーケストラとのリハーサルを進めていきます。修平の言葉で心に傷を負ったカイでしたが、その修平によってまた救われる場面が感動的です。肩を並べてピアノ協奏曲第1番を練習する2人の姿は、ファンにとっても感慨深いのではないでしょうか。


https://s.awa.fm/track/36a74d0321c62ad90874

ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 作品21(第1楽章 Maestoso) / 辻井伸行×アシュケナージ

21話は中国のコンテスタント、パン・ウェイが中心的に描かれる回。壮絶な過去を背負ってピアノに打ち込んできた彼は、阿字野との邂逅によって呪縛から解き放たれ、ピアノを弾く喜びに目覚めることができるのでした。『ピアノの森』の魅力は音楽だけでなく、登場人物それぞれに何らかの事情があり、その抱えているものが丁寧に描かれている点でしょう。技巧的で華やかな「ピアノ協奏曲 第2番 ヘ長調 作品21」もラストへ向かいつつあるストーリーを盛り上げています。


https://s.awa.fm/track/19e31610e5d281719354

きらきら星変奏曲(モーツァルト) / 仲道 祐子(ピアノ)

24話は『ピアノの森』第2シリーズの最終話であり、この物語の完結を迎える回です。ショパンコンクール後に阿字野が弾く「きらきら星変奏曲」はこれまでのカイと阿字野の二人三脚が思い出される、輝きに満ちた曲。ピアノ経験者・未経験者問わずこの最終話での演奏を聴いて弾きたくなった方も多いのではないでしょうか。


https://s.awa.fm/track/62fa446ad6472cc74862

ショパン: アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネ-ズ Op.22 / イディル・ビレット(ピアノ)

24話に登場する「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22」は、高校生時代のカイが弾いた曲。「アンダンテ・スピアナート」とは「ゆったりとしたテンポで、落ち着いて」という意味。流麗な調べが心をそっと癒してくれるでしょう。


https://s.awa.fm/track/b8e3ec8b4cd0ba844567

ラフマニノフ: 2台ピアノのための組曲第2番 作品17 第3曲 ロマンス / 阿字野壮介 (Piano: 反田恭平)/一ノ瀬 海

24話でカイと阿字野が弾く「2台ピアノのための組曲第2番 作品17 第3曲 ロマンス」も名曲です。これまで師弟関係にあった阿字野とカイですが、ショパンコンクールでの結果とカイのあるはからいによって、2人はまた新たな道を歩み始めるのでした。小学生時代からカイを守り、育て続けてきた父のような阿字野と、それに応えようとしてきたカイ。この曲はまるで2人の心の会話のように聴こえてきます。逆境にも負けずに心からピアノを愛した少年と、彼に励まされ、また彼を支えた人々の物語。音楽を聴いて気になった方はぜひアニメも観てみてください。


https://s.awa.fm/track/95f84821e916ee38ed09

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