讃美歌とは、神様やイエス・キリストに対して捧げたり感謝したりする音楽です。キリスト教では、結婚式や、クリスマス、神に祈るときに歌います。また、不安に寄り添い小さな希望を与えるなど、心を落ち着かせるおすすめの音楽でもあります。今回は、おすすめの讃美歌を紹介します。讃美歌に興味がある人や、街中で讃美歌を聴いて気になっていた人などのために、定番曲や、クリスマスでよく使われる曲に分けてみました。ぜひチェックしてみましょう。
おすすめ定番讃美歌
Ave Maria / Sarah Brightman
Ave Maria とは、イエス・キリストの母、聖母マリアのこと。この歌詞は、受胎告知のときの聖母マリアへの挨拶として有名です。多くの作曲家がこの歌詞に挑み、讃美歌や多くの名曲を残しています。3オクターヴの声域を持つSarah Brightmanは、イギリスのソプラノ歌手。2018年の紅白歌合戦でYOSHIKIとの夢の共演を果したことでも有名ですが、圧倒的なオーラを感じました。そんなSarah BrightmanのAve Maria は、彼女の母性の部分を感じるおすすめの音楽で、聴くとその世界に引き込まれ、包み込まれるような安らかな気持ちになるでしょう。
https://s.awa.fm/track/2a7e7da4f8e96462f704/
主よみもとに近づかん[ 讃美歌 320番 ] / 加賀谷玲
この曲は、死の絶望に直面した人に力を与える讃美歌として歌われます。映画『タイタニック』の中で、船が沈没する時に楽団員が最後に弾いていた曲としても有名です。また、アニメ『フランダースの犬』では、最後に主人公のネロが天使に守られながら天国に行く時に流れています。そんな重要なシーンで流れている音楽ですが、歌うは加賀谷玲の歌う「主よみもとに近づかん・讃美歌 320番 」がおすすめ。加賀谷玲は、演劇やプラネタリウムなどの映像作品をはじめとする、マルチな才能を発揮しています。透き通る歌声を聴くと、癒されて胸にこみあげてくるものがあるでしょう。一日の疲れも忘れ、とても気持ちが落ち着きます。
https://s.awa.fm/track/653eb0aa20d31c855f30/
AMAZING GRACE / 中島 美嘉
どうしようもない、愚かな者でも、神は救ってくださったと「驚くばかりの恵み」を歌ったのが「AMAZING GRACE 」です。この歌詞は、有名なクリスチャンであるジョン・ニュートンの、奇跡的な実体験を通して神の恵みに目覚めた心境が表現されています。中島 美嘉は、このAMAZING GRACE をデビュー作である『傷だらけのラブソング』のドラマの中で歌い、以来自分のライブでも披露し続けているおすすめの曲です。よく流れているお馴染みの曲なので、讃美歌とは知らなかった方も多いのではないでしょうか。讃美歌と意識して聴くとまた違った印象で楽しめるでしょう。
https://s.awa.fm/track/decc9564ba8036faef02/
いつくしみ深き / 沢 知恵
教会でよく聴く定番曲の「いつくしみ深き」は、結婚式でもよく使われます。原曲「What a friend we have in jesus」の作詞を手掛けたのは、アイルランドの牧師であるジョセフ・スクライヴェン。自分の生涯で出会った2人の婚約者を病気と事故で失いました。絶望の気持ちになりながらもイエスを信じるという気持ちを詞に託したのです。この曲を歌う沢 知恵がおすすめ。ピアノ弾き語りによるパフォーマンスが特徴である彼女は「日本語をもっとも美しくうたう歌手」として評価されています。おしゃれな雰囲気で聴ける沢 知恵の讃美歌は、心が潤い癒される音楽でしょう。
https://s.awa.fm/track/ff4f59d3cc700f9ec994/
Love Divine, All Loves Excelling / Various Artists
この曲は「あめなるよろこび」といい、ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式でも歌われた曲としても知られています。チャールズ・ウェスレーの作品6,500を超える讃美歌のうちの1つ。神の愛・清め・聖霊の真理・信仰の栄光など、キリスト教のさまざまな要素に触れています。神の神聖なる愛は、人間同士の愛の形をはるかに超えるということを示す内容で、雨=清め・救いであると唱えた有名な讃美歌です。
https://s.awa.fm/track/b20ee89290bf09335652/
Make Me a Channel of Your Peace / Susan Boyle
イギリスのオーディション番組で、世界中の注目を浴びた歌声の持ち主 Susan Boyle が歌い上げるのは「Make Me a Channel of Your Peace」。イタリアの聖人・聖フランシスコの精神を表現した讃美歌の485番、「あなたの平和の」という歌で、正義と平和を主題とした内容となっています。ダイアナ妃の葬儀でも歌われ、マザーテレサが好んでいた歌であるともいわれています。情感豊かに歌いあげるSusan Boyleの美声は、この賛美歌にマッチ。魅了されるでしょう。
https://s.awa.fm/track/ca5945e11fdbb17eb259/
讃美歌第405番「かみともにいまして」 / 新日本合唱団
讃美歌「かみともにいまして」の英訳「God Be with you Till We Meet Again」は、19世紀にアメリカで作曲された歌です。もともとは、教会に集まったキリスト信仰者たちの別れの曲であることから、讃美歌として歌われるほか、日本ではキリスト教系の学校の卒業式や送別会でも歌われます。また、映画『スターウォーズ』の有名なセリフである「フォースとともにあらんことを(May the force be with you)」は、この讃美歌「神があなたとともにあらんことを(May God be with you)」から来ているというエピソードもあります。
https://s.awa.fm/track/814cac419f6ecb156115/
Praise My Soul the King of Heaven / St. Paul's Cathedral Choir/Huw Williams/Malcolm Archer
タイトルの訳「たたえよ、王なるわれらの神よ」の作詞は、スコットランドの牧師ヘンリー・フランシス・ライト。早くに両親を亡くし、人生の大部分を牧師として過ごしました。その間に信仰的な著作を残しましたが、この歌はその中のひとつです。「ハレルヤ、ハレルヤ」と連呼するのが特徴。ハレルヤとは、なじみのある言葉ですが「神をほめたたえよ」という意味です。神様への感謝や神の素晴らしさを感じたときに使います。もともとは、ユダヤの言葉で、キリスト教に受け継がれています。
https://s.awa.fm/track/ccca481457d29c660c33/
クリスマスによく流れる讃美歌
讃美歌第111番「神の御子は」 / 新日本合唱団
クリスマスソングの定番ともいえるこの曲は、18世紀の英国人ジョン・フランシス・ウエイドの作品とされています。彼は、1745年までは英国で暮らしていましたが、1745年に起った、イングランド王位を巡るクーデター「ジャコバイトの反乱」以降は、フランスの教会で讃美歌を教えながら生活しています。こちらの新日本合唱団の歌う「神の御子は」は、3分ほどの短い歌ですが、前半は清らかさ、後半は力強さを感じられ心に響くでしょう。
https://s.awa.fm/track/621721a91e03357e8c89/
もろびとこぞりて / Kalafina
クリスマスキャロルとして世界的に人気のある「Joy to the World」は「もろびとこぞりて」として親しまれている讃美歌です。歌っているのはKalafina。『鬼滅の刃』でお馴染み、LiSAのシングル「炎(ほむら)」の作曲・編曲した梶浦由記のプロデュースで、2008年にデビューし、国内外と活躍している3人組女性ヴォーカルユニットです。ほかにもさまざまなアーティスト達にカバーされています。マライア・キャリーが歌えば、キラキラ輝くゴージャスなクリスマスが過ごせそうな素敵なバージョン。ホイットニー・ヒューストンの場合は、ゴスペル感が満載、ミュージカル調の楽しい雰囲気が楽しめます。聞き比べて自分好みで選んでもいいですね。
https://s.awa.fm/track/302ad7392abf86719060/
ひいらぎかざろう / Various Artists
ウェールズ民謡のキャロル「Nos Galan」がルーツの「Deck the Halls」。日本では「ひいらぎかざろう」として、クリスマスでよく聴く中の1曲です。ファララララーというフレーズを聴けば、あの曲とすぐわかるでしょう。また、この曲のメインであるひいらぎ。その中でもクリスマスで使われるひいらぎは、セイヨウヒイラギです。別名クリスマス・ホーリーといわれ、クリスマスシーズンには丸い実が赤く色づきます。日本では、見た目が似ているチャイニーズ・ホーリーがよく使われ、キリスト誕生を祝う欠かせないアイテムのひとつでしょう。
https://s.awa.fm/track/2a7c74a6f9ea6e62f704/
みつかいうたいて / ゆめある & キッズソング ドリーム
イングランド民謡「グリーンスリーブス」のメロディが使われたのが、「みつかいうたいて」讃美歌第二編216番。歌詞は、イギリスの詩人である、ウィリアム・チャタトン・ディックスの詩集が使われています。聖母マリアの息子であるイエス・キリストに対して誕生を喜んで湛えている内容であふれています。しかし、もともと「グリーンスリーブス」は、緑を許されない愛、袖を女性に例えて表現した曲。なぜこの曲を選んだのかは定かではないといわれています。
https://s.awa.fm/track/f9c2e8e409b4b2b17556/
きよしこの夜 / 渡辺 美里
クリスマスで必ず歌われる「きよしこの夜」は、英語の曲名として「Silent night」ともいわれ、幅広い年齢層で親しまれています。この曲は、1816年オーストラリアにある聖二コラ教会の神父によるドイツ語の作詞と、教会専属のオルガン奏者によって作曲されました。じっくり聴くとなにか特別なものを感じさせますね。渡辺 美里の「きよしこの夜」は、彼女のパワーボイスが響き渡り、いっしょにハモリながら歌ってみたい気持ちになる、愛にあふれた音楽です。
https://s.awa.fm/track/22cccb9f6d1dd2e69595/
賛美歌:第二編219番「さやかに星はきらめき」 / のだめカンタービレ
日本では「さやかに星はきらめき」といわれ、クリスマスキャロルで知られる「O Holy Night」は、フランスの詩『Minuit,chretiens』にメロディを付けたものです。この讃美歌は、神の子である、イエス・キリストの教えと生涯について記載のある『福音書』から描写。イエス誕生の情景などが表現されています。その意味をしっかり理解して聴くと、さらに心に沁みてくる讃美歌です。
https://s.awa.fm/track/5a86ae95558fa5c8f114/
天には栄え(Hark the Herald Angels Sing) / Wells Cathedral Choir on
チャールズ・ウェスレーが作詞、ロマン派フェリックス・メンデルスゾーンが作曲した讃美歌です。この歌は、新約聖書に書かれているイエス・キリスト誕生の一場面を表現しています。羊飼いたちが、野宿をしていたところに主の天使が近づき、本日ダビデの町でイエスが生まれたと言う。乳飲み子は飼い葉桶の中で寝ていると聞いた羊飼いがその夜に、マリアとヨセフそしてその通りの乳飲み子を見つけるというものです。「天使と羊飼い」の場面をもとに、イエスの誕生を祝おうという印象的な歌です。
https://s.awa.fm/track/ca5a4cef15d7b27eb259/
あら野のはてに / アンサンブル・プラネタ
ラテン語のコーラス「グローリア・イン・エクセルシス・デオ!」の部分が印象的な「あら野のはてに」。フランスの伝統的キャロルである「Les Angesdans nos Campagnes」を原曲とした讃美歌106番です。羊飼いたちが、野宿をしながら羊群れの番をしていたところに光が差し込み、主の御使が現れたという聖書箇所が歌われています。クリスマスになると、さまざまな讃美歌が教会で演奏されますが、このようなクリスマス物語が描かれた讃美歌は、多くの人に喜ばれるでしょう。