2016年から2017年にかけて、ホンダのCM曲『STAY TUNE』でブレイクし、「おしゃれでイケてるバンド」というイメージが浸透している6人組・Suchmos(サチモス)。楽曲のカッコよさやバンドとしての立ち位置の絶妙さなどは彼らの持ち味ですが、曲を聴き込むと「単におしゃれなだけのバンドじゃない!」と思わされることも確か。むしろ、「ファッションや流行なんかより、とにかく好きな音楽をやる」という彼らの姿勢に好感度が上がるはず。今回は、AWAで聴ける曲のなかから「Suchmosの人気曲・隠れた名曲」をチョイスしてみました。単なる流行りのサウンドに終わらない、Suchmosの音楽への強いこだわりを感じ取ってくださいね。
おしゃれなだけのバンドじゃないSuchmosの、思わず唸る曲コレクション・人気曲編6選
808 / Suchmos
SuchmosといえばホンダのCM曲のイメージが強力ですが、こちらは2018年のホンダ「VEZEL」のCMで大量にオンエアされた楽曲。キャッチーなサビのメロディーに乗る、謎かけのような歌詞が印象的ですね。2016~2017年の「VEZEL」CM曲だった『STAY TUNE』に続き、車が走るシーンをひたすら追ったシンプルなCM映像に曲が乗るだけでスタイリッシュに見える「Suchmos効果」を実感させてくれました。
https://s.awa.fm/track/17c371535a7f20fb0620/
VOLT-AGE / Suchmos
NHKサッカー中継のテーマ曲として2018年から使用されている、ファンではなくてももうおなじみの1曲。2018年末には、この曲を引っ提げてあの紅白歌合戦にも出場。「Suchmosが紅白!?」とファンはびっくりしたかもしれませんが、そんな不安を裏切るカッコいいパフォーマンスを見せてくれました。Suchmosには文化系のイメージを持つ人が多いかもしれませんが、ギター担当のTAIKINGはサッカー元日本代表である戸塚哲也の御子息。意外なサッカーとの深い縁があったんですね。
https://s.awa.fm/track/21c27f1144313fbe6097/
WIPER / Suchmos
2017年発売された『FIRST CHOICE LAST STANCE』のリーディングチューンとして、FMなどでも大量にオンエアされた1曲。歌詞はSuchmosらしく、世間一般のマジョリティの価値観に痛烈な皮肉を浴びせるもの。「バンドが売れたことでいろいろな人たちが声をかけてくるけれど、その中に本当に信頼関係を作れる相手はどれだけいるんだろう」という、自分たちに問いかけ直しているかのような内容は、聴き手としても深く考えさせられるものがあります。
https://s.awa.fm/track/decf9066b08f30faef02/
A.G.I.T. / Suchmos
小さなライブハウスから活動を始め、2016年にはフジロックの大きなステージで演奏できるようになったSuchmos。「そこにいる多くの人たちを驚かせ、楽しませたい」という動機で制作した曲であると、ボーカル・YONCEが語るナンバーです。「楽曲をつくるときは必ずメンバー6人が集まり、楽器を鳴らしながら」という彼らのバンドとしての「自由度の高さ」を感じさせてくれる楽曲です。
https://s.awa.fm/track/1d0e084fc9a9f40b5b07/
MINT / Suchmos
Suchmosのファンの方なら「この曲が特に好き」という方も多いのでは? ある意味Suchmosの「裏代表曲」とも言えそうな、2016年のミニアルバム(EP)『MINT CONDITION』のリードナンバーです。いつものSuchmosの歌詞にあるような社会風刺や皮肉は影をひそめ、仲間たちといつものようにノホホンと過ごす休日の安心感を歌っています。誰もが過ごす悩みの多い日々を労ってくれる、まさにMINT=清涼剤のような1曲。
https://s.awa.fm/track/1b07f6cd894109729e43/
STAY TUNE / Suchmos
最近のSuchmosを見ていると「自分たちはこの曲だけじゃないぞ」という姿勢も垣間見えますが、それでもやっぱり目下の代表曲といえばコレ。2016年のミニアルバム(EP)『LOVE&VICE』のリードナンバーとして話題を集め、あのホンダ『VEZEL』のCMに起用されたのはそのしばらく後です。一見東京の夜の華やかさを歌っているようですが、通して聴くと神奈川をルーツとする彼らの東京に対するバチバチの対抗意識を感じる皮肉が含まれ、なかなか痛快。
https://s.awa.fm/track/7f1bb0ab000adbf7de96/
おしゃれなだけのバンドじゃないSuchmosの、思わず唸る曲コレクション・隠れた名曲編5選
Miree / Suchmos
Suchmosの初期からのメンバーであるHSUが渋谷でアルバイトをしているときに思い浮かんだという曲がこの『Miree』。なるほど、歌詞にも「渋谷で待って」というフレーズがありますね。ちなみにこの曲が生まれたのはSuchmos結成前のタイミングで、この曲をきっかけに仲間同士でバンドを始める話が盛り上がり、2013年にSuchmosが誕生したとか……。
https://s.awa.fm/track/5fe29bf11c3bf8bc7361/
YMM / Suchmos
曲タイトルのYMMとは「横浜みなとみらい」の略。メンバーがよく集まった「地元の遊び場」にちなんでいますが、そのままタイトルにしてしまうと演歌のようになってしまいますから、暗号のように略して正解だったかも!? Apple MusicのCMでも使用されていた曲なので、これを聴いてSuchmosを知った方も多いはず。ほどよく肩の力が抜けたYONCEのボーカルの、真似できないカッコよさが光る1曲です。
https://s.awa.fm/track/ca5a4cef1dd5b47eb259/
Pacific / Suchmos
「都会よりも小さな街」「スマホ見るより海で過ごそう」という内容のフレーズが込められた、Suchmosの気取りすぎないスタンスが垣間見えるような1曲。タイトルのPacificとはもちろん、神奈川県で活動してきたメンバーがこよなく愛する太平洋の海を指しています。メンバーの思い入れも強い1曲で、2019年には再録した新たな音源で『Pacific Blues』と改題され、アナログ盤レコードに収録されました。
https://s.awa.fm/track/ab337b04ec5e8a59a869/
FUNNY GOLD / Suchmos
2018年のミニアルバム(EP)『THE ASHTRAY』の収録曲で、FMや有線などで耳にする機会も多い隠れた人気曲。「初のラブソング」と称していますが、確かにストレートに恋愛を描いた歌詞の曲は珍しいかも。この曲のMVは「One Shot Film」と名付けられ、SuchmosのメンバーであるOKによる初監督作品。曲からはファンタジックな恋愛模様を想像しますが、MVを見るとメンバーが考える楽曲の世界観は意外に等身大? と思わされます。
https://s.awa.fm/track/beb623bc41f4e5db2700/
PINKVIBES / Suchmos
2017年リリースのアルバム『THE KIDS』に収録されている曲です。SANABAGUN.の谷本大河によるサックスの音源をスクラッチするなど、なかなか贅沢に構築された曲。アシッドジャズの影響を受けていることや、Jamiroquaiをリスペクトしていることをたびたび公言しているSuchmosが「これぞアシッドジャズ!」 という曲調にチャレンジした1曲ですね。MVもとてもカッコいいのですが、夏っぽい映像なのに撮影は真冬でメンバー曰く「死ぬかと思った」そうです……。