音楽好きな方は、恋愛を歌った曲、夢への挑戦を歌った曲など、日々さまざまな音楽に触れていることでしょう。中には、変わったタイトルの曲に詳しいという方もいるかもしれません。今回は、タイトルに野菜が入っている曲をおすすめします。野菜になぞらえて気持ちが表現されていたり、大切な人とのエピソードを思い出させるものとして曲中に登場したりするので、タイトルと内容の関わりも交えてご紹介します。
野菜をテーマにしたおすすめソング・女性ボーカル編
アスパラガス / UA
1995年に「HORIZON」で歌手デビューした「UA(ウーア)」。アンニュイであたたかみのある歌声が特徴です。現EテレのNHK教育テレビに「歌のおねえさん」としてレギュラー出演したり、FUJI ROCK FESTIVALに出演したりするなど、多様な活躍をみせてきました。また、ドラマや映画の主題歌も数多く手がけています。2008年にリリースされたこの「アスパラガス」は、小説のワンシーンを読んでいるかのような、あるいは絵本をみているような、不思議な魅力のある曲。2005年からカナダの田舎で農的生活をしているという彼女ならではのものかもしれません。
https://s.awa.fm/track/77809fd9e291b9030087
野菜生活のテーマ / つじあやの
CMソングや映画・ドラマ音楽なども幅広く手がけるシンガーソングライター、つじあやの。スタジオジブリの映画『猫の恩返し』の主題歌「風になる」が大ヒットしたことでも知られています。この「野菜生活のテーマ」は、カゴメの「野菜生活100 Silky Soy」CMソングです。2012年にリリースされたアルバム『Oh!SHIGOTO Special』に収録されています。野菜にふれる歌詞があるわけではありませんが、聴いているとなんだか心が平和になってほっとする曲です。
https://s.awa.fm/track/cccf4b1854d59f660c33
玉ねぎむいたら... / 桜田 淳子
1970年代にアイドルデビューした桜田淳子。3rdシングル「わたしの青い鳥」で第15回日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞するなど、国民的アイドルとして人気を博しました。元々シングルである「玉ねぎ向いたら…」は、17枚目のオリジナルアルバム、『My Dear』にも追加収録されています。1981年に放映された同名のホームコメディ・ドラマの主題歌で、イントロからその雰囲気が伝わってきます。涙を玉ねぎのせいにする歌詞からは、泣きながら笑う女性の姿が目に浮かぶようです。
https://s.awa.fm/track/a7bf53b9fa4104e0f681
土曜日のタマネギ / 斉藤由貴
1985年に「卒業」で歌手デビューした斉藤由貴。女優、歌手として幅広く活動を続けてきました。2020年11月には、デビュー35周年記念のコンサート「THANKSGIVING」を開催しています。この「土曜日のタマネギ」は、恋人のためにポトフをつくっていた女性の心情を歌う少し切ない歌。「つめたい電話のせいね」とあるように、相手からきっとショックなことを言われたのでしょう。あるいは、別れ話にまでなってしまったのかもしれません。行き場を失った気持ちが、出番のなくなったポトフの野菜に重ね合わせられています。鍋底に残ったタマネギが自分のように見えてしまうという歌詞も、哀しく美しい表現ですね。
https://s.awa.fm/track/1b94199e1111b3ce8073
キャベツ畑のサンマ / 森山愛子
2004年にデビューした歌手、森山愛子。デビュー曲の「おんな節」は第37回日本有線大賞、第46回日本レコード大賞の両方で新人賞を獲得しました。「キャベツ畑のサンマ」は陽気で素朴なメロディにのせてサンマ目線で歌われるかわいらしい曲。奥田民生が作曲し、「泳げたいやきくん」で知られる高田ひろおが作詞をした歌です。童話のような歌詞からはさりげなく環境問題について考えさせられ、魚も虫も人間も同じ地球に住む生き物なのだと感じられるでしょう。
https://s.awa.fm/track/b5df9016a17bc5171e70
トマト / 豊崎 愛生
歌手や声優として活躍する豊崎愛生。2017年にリリースしたシングル「ハニーアンドループス」は、「ミルモでポン!」で知られる篠塚ひろむ原作のアニメ『プリプリちぃちゃん!!』のエンディングテーマとして、初のアニメタイアップ曲になりました。おすすめする「トマト」は軽快なリズムではじまるラブソング。かっこ悪いところも含めて互いを大切にしていこう、というメッセージの詰まったハートフルな曲です。苦手な野菜を克服するように、今苦手なことや欠点もいつか愛せるようになるかもという希望も感じられます。
https://s.awa.fm/track/a850fa0117cecb076b49
野菜占い / AKB48
とにかく野菜の名前が登場するのが、アイドルグループ「AKB48」が歌う「野菜占い」。野菜の見た目や味がさまざまなように、人間も1人ひとりちがって当たり前なんだというメッセージが伝わってきます。自分の欠点ばかり見てしまいがちな人は、肩の力を抜いてぜひこの曲を聴いてみてください。自分や他人の長所がもっと見えてくるかもしれません。「どんな野菜だって そう長所があるんだよ」という歌詞が爽やかに耳に残ります。
https://s.awa.fm/track/21c67b164c3437be6097
アボカド / yonige
「yonige」は2013年に結成された大阪出身の女性2人組ユニットです。飾らないリアルな心情をさらけ出す歌詞と爽快感で、若い女性を中心に人気を集めています。この「アボカド」は恋人と別れた女性のやるせない気持ちを描いたアップテンポナンバー。オフィシャルインタビューによると、スタジオに入ってなんとなく演奏したり相談したりしながらその場でできた曲とのこと。ボーカルの牛丸ありさは「適当に書いた曲だからこそいいんだろうなっていうことは自分でも理解している」と話しています。そのときそのとき感じていること、形にしたいことを歌にする彼女たちならではの音楽センスをぜひ味わってみてください。
https://s.awa.fm/track/2a7b74acf8ea6162f704
野菜をテーマにしたおすすめソング・男性ボーカル編
セロリ / 山崎まさよし
1995年に「月明りに照らされて」でデビューしたミュージシャン、山崎まさよし。独特の歌声で癖になるメロディのヒット曲を数多く生み出し、老若男女問わず広く愛されています。この「セロリ」は解散したアイドルグループ「SMAP」がカバーしたことによってさらに有名になりました。「育ってきた環境が違うから 好き嫌いはイナメナイ」とはじまるカジュアルな雰囲気の楽曲です。でも歌詞をよく聴いていると、酸いも甘いも嚙み分けた大人のラブソング、という印象が湧いてきます。セロリの苦味が好きな方もそうでない方も、ぜひ聴いてみてください。
https://s.awa.fm/track/ff4a53dfc7730e9ec994
Eggplant / Michael Franks
1944年生まれのアメリカのシンガーソングライター、Michael Franks(マイケル・フランクス)。フュージョンやジャズのアーティストと親交が深く、都会的で洗練されたポップ感覚の歌と演奏で注目を集めました。日本でもAORのレジェンドとして親しまれています。この「Eggplant」はジャジーな雰囲気にリラックスできる曲。eggplant、つまりナスをつかって19通りに料理できる女性と、彼女に魅了された男性を描いています。
https://s.awa.fm/track/b20dee9890b90d335652
パプリカ / 米津玄師
若者を中心に絶大な支持を誇る音楽家、米津玄師。当初ニコニコ動画へ「ハチ」名義でオリジナル曲を投稿したりアルバムを制作したりしていましたが、2012年からは本名の「米津玄師」名義でも音楽活動を活発におこなっています。「パプリカ」は「<NHK>2020応援ソングプロジェクト」で制作された曲。小さな子どもから大人まで優しく、元気になれるような楽曲です。タイトルになったことで、パプリカという野菜がもつ華やかさ、瑞々しさにあらためて目を向けた方もいるのではないでしょうか。
https://s.awa.fm/track/9d148ea2e989bf6d3499
レタス / 藍坊主
藍坊主は2004年にアルバム『ヒロシゲブルー』でメジャーデビューした4人組ロックバンド。疾走感のあるメロディと、世代を超えて共感される歌詞、そしてライブで培った演奏力が魅力的なバンドです。「レタス」は何かにくじけそうなとき、落ち込んだときに聴いてほしいパワフルな曲。レタスのシャキシャキという音が、いつもとちがって聞こえてくるはずです。
https://s.awa.fm/track/c545ad97deb12531c975
ニンジン / ゆず
1996年に結成された男性ユニット、「ゆず」。子どもも大人も広く惹きつけるキャッチーなメロディと爽やかなハーモニー、飾らないまっすぐな歌詞で多くの人の心をつかんでいます。おすすめする「ニンジン」は自分の人生を生きたいと願うすべての人に響く、応援ソングです。ぶらさげられたニンジンは、自由さえ捨てれば手に入るエサ。「自由という名の孤独な旅」は恐ろしい道のりに思えるけれど、きっと自分が本当に歩みたい道につながっている。そんなメッセージに思えます。
https://s.awa.fm/track/f7ea233172f4c127e057
トマト / NICO Touches the Walls
「NICO Touches the Walls」は2004年に結成された、日本の4人組ロックバンドです。ライブや夏フェスに数多く出演し、若者世代を中心にロックファンの心をつかんできました。「手をたたけ」「夏の大三角形」といったCMソングで知っている方も多いのではないでしょうか。この「トマト」は、ボーカル・光村龍哉の想いが詰まった曲。彼は自身のブログで、「この曲において、『トマト』という言葉を何に置き換えるかはその人次第であって欲しい」「俺にとっての『トマト』は『音楽』であり『夢』です」と綴っています。大切なものをゆっくりと育てて、希望に光をあてよう。そんなメッセージにも感じられるのではないでしょうか。
https://s.awa.fm/track/98739f4a763ccd805b51
キャベツ / キュウソネコカミ
「キュウソネコカミ」は2009年に結成された日本の5人組ロックバンド。エッジの効いた歌詞と独特のメロディが、フェス好きなロックファンを中心に支持されています。「キャベツ」は、キャベツを売って実直に暮らしている親のすねをかじって生きている若者の苦悩が、「開き直り」ともいえるフレーズを織り交ぜながら表現されている楽曲。共感する人もしない人も、この中毒性のあるサウンドには衝撃を受けるはず。ぜひ出逢ってみてください。
https://s.awa.fm/track/2fc9d3f41920364bda46
マッシュポテト&ハッシュポテト / スガ シカオ
1997年にメジャーデビューしたミュージシャン、スガシカオ。テレビ番組『プロフェッショナル』の主題歌「progress」やアイドルグループ「SMAP」に提供した「夜空ノムコウ」でご存知の方が多いでしょう。この「マッシュポテト&ハッシュポテト」は、好きな女性に手が届かない苦しさを、「ココロかきむしりたい」と歌う曲。目に見えない心を形あるものかのように表現できてしまう、スガシカオのすごさが感じられる1曲です。ではハッシュポテトは何のたとえなのか?ぜひ実際に曲を聴いてみてください。