ボイトレの練習曲を選ぶポイントでは、「自分のレベルに合っているか」を大事にしてください。初心者の方が高低差の激しい曲を練習してもついていけないどころか、歌い方に変な癖がついてしまうこともあります。この記事では、平易な音程の曲から練習におすすめなアップダウンの激しい曲まで、男女別に8曲ずつ選んでみました。ぜひ自分のレベルに合った曲を見つけて、ボイトレに励んでみましょう。
【女性におすすめ！】 ボイトレ曲8選
365日の紙飛行機 / AKB48
はじめにおすすめしたいのが、AKB48の「365日の紙飛行機」です。合唱版アレンジにも編曲されるなど、人気のある楽曲です。この曲はキーが高くないので、初心者でも無理なく歌うことが可能。一方で、Aメロの「笑顔でいられるように」など抑揚をつける箇所が多いため、練習曲としてもおすすめです。まずはこの曲を歌って、声が裏返ったり震えたりしないか確認しましょう。問題なければ次に進んでください。
https://s.awa.fm/track/1b05fbce8f450f729e43
手紙 ~拝啓 十五の君へ~ / アンジェラ・アキ
「365日の紙飛行機」が無理なく歌いこなせたら、アンジェラ・アキの「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」がおすすめです。第75回NHK全国音楽コンクール・中学校の部課題曲に使用されました。この曲はサビの部分がポイントです。「今負けそうで 泣きそうで」の部分は、高いところから一気に低くなります。そのため、何度も練習することによってピッチコントロールが安心するでしょう。伴奏がピアノしかないので、リズムキープの力も付きます。
https://s.awa.fm/track/3028d03921bf86719060
三日月 / 絢香
表現力を鍛えたい方におすすめなのが、絢香の「三日月」です。エモーショナルな曲なので、感情表現を意識してみてください。また、「三日月」は歌唱技術の幅が広がる曲でもあります。たとえば、「君がいない夜だって そう no more cry もう泣かないよ」の部分は音程の上下がかなり激しいです。裏声で歌う部分もあるので、初心者が一段回レベルアップする際におすすめです。
https://s.awa.fm/track/462f65ffbae04c94a580
マリーゴールド / あいみょん
あいみょんの曲はシンプルでキーも高くないので、比較的歌いやすいかもしれません。しかし、だからこそ「歌の上手さ」が如実に反映されてしまいます。考え方を変えれば、自分のレベルを測るための曲としておすすめなのです。「マリーゴールド」で注目すべきポイントはサビ。サビは息継ぎするポイントがあまりありません。一方で、変なところで息継ぎしてしまうとリズムを壊してしまいます。原曲をよく聴いて、繰り返し歌ってみましょう。
https://s.awa.fm/track/bd20eecc9f95918f6d35
愛をこめて花束を / Superfly
本格的に歌うまを目指すなら、Superflyの「愛をこめて花束を」がおすすめです。「愛をこめて花束を」はプロでも苦労するほど難解な曲とされています。難しいポイントは「音域の広さ」でしょう。ラストの「愛を込めて花束を」からは特に難解なので気を付けてください。なぜ難解なのかというと、一音転調するからです。半音だけ上がる曲は多いですが、この曲は一音上がります。音符が一段階上に上がるため、ただでさえキーの高い曲がさらに高くなるわけです。
https://s.awa.fm/track/1d0b094ec9a7f50b5b07
逢いたくていま / MISIA
プロのボイストレーナーでも絶賛する日本の歌姫、MISIA。MISIAの中でも、「逢いたくていま」は歌いこなすのが難しい曲として有名です。難しい理由は、キーが高い上に緩急をつけなければならない部分が多いから。ボイトレを習うと、かならず「クレッシェンド」「デクレッシェンド」という強弱の付け方を学びます。この曲はその「強弱」が繰り返されるのです。しっかりとマスターすれば、高い表現力が身につくでしょう。
https://s.awa.fm/track/5157ced1c88520e94010
レット・イット・ゴー~ありのままで~(日本語歌) / 松たか子
「レット・イット・ゴー~ありのままで~」も、意外と難しい曲なので気を付けてください。難しい理由は、もともと英語の曲だからです。英語で作られたメロディに日本語を当てはめているため、リズムが取りづらく、歌いにくさを感じる部分もあるのです。だからこそ練習にはもってこいの楽曲。キーも高く、何度も転調するので、今まで培ってきたスキルをすべて駆使して歌いましょう。慣れてきたら英語で歌うことにもチャレンジしてみてください。
https://s.awa.fm/track/02ff69f4a67df9116666
炎 / LiSA
劇場版『鬼滅の刃』で爆発的なヒットを記録したLiSAの「炎」。この曲もかなり難解です。抑揚をつけるポイントが非常に多く、音程も上下が激しいです。中でも、ラストの「輝いて消えてった 未来のために」の「未来」はいきなり高くなる上に、原曲では地声で歌われています。きちんと腹式呼吸できていなければ、この高いキーはなかなか出ません。ぜひこの曲を歌いこなすことを目標にして、ボイトレに励んでください。
https://s.awa.fm/track/bd23e9cf9c99998f6d35
【男性におすすめ！】 ボイトレ曲8選
香水 / 瑛人
2020年、TikTokなどのSNSを中心に大ブレイクした瑛人の「香水」。この曲は、ボイトレをこれからはじめる方におすすめです。キーが高くなくシンプルなので、いわゆる喉を「開く」ための曲としても使えます。「開く」とはあらかじめ簡単な歌を歌うことで、声を出しやすくするというものです。スポーツ選手による準備運動のものだと理解してください。難しいポイントはないので、リズムキープと音程を正確に取ることを意識しましょう。
https://s.awa.fm/track/2fcfd6f91c2c3e4bda46
あなたに / MONGOL800
MONGOL800の「あなたに」もシンプルな曲で歌いやすいです。単純な音階なので、初心者でもほとんど手こずることはありません。サビの「あなたに会いたくて」はややキーが高いと感じる方もいるでしょう。しかし、何度も歌うことによって喉が開かれ、自然と声が出るようになります。サビはもっとも盛り上がる部分なので、苦しくてもできる限り裏声は使わないようにしてください。ノリのいい曲ですから、勢いで乗り切るのもおすすめです。
https://s.awa.fm/track/59cfcd62bddce6781455
Love so Sweet / 嵐
2020年に惜しまれながらも休止を発表した嵐。「Love so Sweet」はそんな嵐の代表曲ともされる一曲です。キーは高くないですし、音域も広くありません。ただ、曲の展開やメロディ自体はやや複雑です。特にサビは、集中しないと音程がすぐに外れてしまいます。息継ぎポイントが少ないので、一度外れてしまうと全体的にグダグダになりかねません。音程を取るための練習曲として、繰り返し練習してみましょう。
https://s.awa.fm/track/b5bb457f80b3fa80a916
高嶺の花子さん / back number
back numberの曲はどれもメロディが複雑なので、ボイトレにおすすめです。なかでも「高嶺の花子さん」は、高いキーを安定させたい方に向いています。Aメロ、Bメロはそこまで高くありませんが、サビに注意してください。激しくアップダウンする上に、息継ぎするポイントがあまりありません。さらに、「僕のものに」の部分は急に高くなります。音数が多いサビを歌いきったあとに高くなるので、きちんと腹式呼吸できているかが鍵になります。
https://s.awa.fm/track/bd74be6888a594823e31
名もなき詩 / Mr.Children
Mr.Childrenもキーが高く、難解な曲が多いです。「名もなき詩」は、あらゆる音楽的技法が詰め込まれた、まるでテーマパークのような曲です。サビはジェットコースターのように高いところから一気に低くなり、また高くなります。「成り行き任せの」の部分はとにかく早口で、さらに最後は半音転調。この曲を歌いこなせられるようになると、初心者から「一皮むけた」といえるでしょう。
https://s.awa.fm/track/36a34f0325c528d90874
ロビンソン / スピッツ
ボイトレをはじめた男性がぶち上がる壁として名高いのが、スピッツの「ロビンソン」です。まず、キーが非常に高いです。その上、シンプルな曲なので、ピッチを安定させなければなりません。声が震えたり出なかったりすると、曲の世界観が台無しになってしまいます。まずは、ミックスボイスをしっかり出せるようにするのが大事です。さらに高音を安定させられるよう、腹式呼吸をマスターしましょう。
https://s.awa.fm/track/c545a494ddb22f31c975
Lemon / 米津玄師
Lemonはボイトレの課題曲として挙げられることが多い曲です。なぜ難しいのかというと、独特なリズムにあります。本来、J-POPは2拍目と4拍目にアクセントが置かれます。たとえば、瑛人の「香水」。「別にき『み』を求『め』て」と2拍目と4拍目がアクセントです。しかし、Lemonは「夢『な』らば ど『れ』ほど」と、1拍目と3拍目にアクセントが来るわけです。このように一般的なJ-POPと真逆なので、慣れないとなかなかリズムが取れません。考え方としては、リズムを勉強する曲として非常におすすめです。
https://s.awa.fm/track/621020ae1f05357e8c89
Pretender / Official髭男dism
Official髭男dismの「Pretender」は、ボイトレで練習することがすべて盛り込まれた曲です。非常にエモーショナルな曲でありながらも、サビは非常にハイトーンです。さらに、キーの高い部分がかなり長く続くので注意してください。基本を習得せずに歌ってしまうと、叫んでしまうだけになりかねません。この曲を最終目標にして、ボイトレに取り組みましょう！
